「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

ふれんちくるーらーみっつっ!


ミスドに行ったらまずそう言う。
テイクアウトで。


というわけで、最近、活イカの呪いにかかっているようです。
先日、全国版のお仕事をしていたら、担当したお店のひとつに活イカのお店があったのです。
そのお店のご主人が、少々こだわりの強い方らしいのデス。
気さくで、悪い人ではないんですが、要望をがんがん言ってくるタイプ。
それはいいんですが、出される要望がことごとく雑誌では使えないタイプのもの。
安いとか、絶対満足出来るとか、食通に大人気とか、語尾に「!」とか。
うちの雑誌ではあまり使わない(ものによっては絶対使ってはいけない)語句ばかりを要求してきます。


これでは話にならん、と営業さんが間に入ることになりました。
ライターがうかつに反論して、営業さんの訪問先減らしちゃいけないからネ。


先週水曜日にその話をして、
「じゃ俺、明日か明後日行ってきますよ。……あ、校了いつでしたっけ」
校了は翌週月曜日であることを伝えると、
「あ、じゃあ明日のほうがいいっすね。明日行ってきます。でも俺としては今の文章でいいと思うんすよね。高級感あるし、食いたいと思うじゃないですか」
そうです。私も我ながらそう思いました。


全国版は、いつもの本誌(道内版)とは違って、ターゲットが1ランク上なのです。
道外からわざわざ来るとなると、そこそこ金を落とすだろうからという目論見で、ちょっとお高い旅館とか、贅沢が出来るお寿司屋さんをメインに載せているのです。
そう、ターゲットは若い人たちではなく、フルムーン旅行などをする熟年夫婦。
だから、安さを売りにしなくて良いのです。
それを意識して、ちょっと上品な感じにしたんですが……。


相手は居酒屋さんなので、おそらく営業さんが訪問するのは夕方だろうと思いました。
で、その時私は、それ以外は全て順調に進んでいたので、翌日の木曜日はお休みをして、金曜日になればきっと前日に打ち合わせたであろう原稿が机の上に載っているだろうと……。


そして金曜日。
原稿はありませんでした。
営業さんに聞いてみると、
「あ、すいません。俺昨日休んだんですよね。今日この後行ってきます」
……オマエも休んだのか。
その日出社した意味半減。


そして月曜日。
またしても原稿はありませんでした。
そしてとくに営業さんは何も連絡はくれず。携帯に電話しても留守電。
しょうがない、とりあえず営業さんは先方とお話したはずだから……と思って、先方に電話をすると、
「もうちょっと安い!満足!みたいな感じのほうがいいんだよねー」
……アレ?
話が一周してもとに戻ってる?


結局あれこれお話して、原稿を少し修正するだけで済みましたが、「活イカが……」「活イカの踊りを……」「活イカは直前に取り出して……」と何度も活イカを連発していたので、しばらく活イカはいいや、と思ったのが今週の月曜日(昨日)の夜。


そして今日。火曜日。
出社すると、机の上に依頼の書類が。
「新規オープンのお店、よろしくお願いしまーす」と言われて、はいはーいとあらためて書類を見ると。
「活イカのお店」


……何故。
何故、活イカ。
いや、今が旬だからね。載せたい気持ちはわかるけどね。
もういいよ、活イカ。
食ってないのにお腹イッパイだよ。


書類の片隅には担当の営業さんの名前があります。
件の活イカの店と同じ営業さんでした。
……この人も活イカ飽きたろうな……。
しかもこの人は食ってるんだろうな……。




……っていうかさー。
「じゃ俺、話しに行きますよ」って言ったんならさー。
「話した結果、こうなりました」って教えて欲しいよねー。
「行きますよ」の後に放置されても、結局先方に電話して、話がもとに戻るだけじゃーん。


どんな職種の人でも、「自分の仕事を待っている人がいる」と思うことは大事じゃないかと思うんデスヨ。
誰かがどこかで、あなたの返事を待っている。その返事が来ないうちは、帰るに帰れない、そんな人がどこかにいる。
社会人は「ほうれんそう」が大事ってよく言うけどね。ほんとですよ。
報告と連絡というのは、そういう意味でしょ? 誰かがあなたのその報告&連絡を待ってるんですよ。それさえ早くよこせばもっとスムーズに仕事が進むのに、といらいらしながら煙草を吸ってる人がいるんですよ。
「こう言われちゃったんですけど、どうしましょう。こうしていいですか?」という相談をこちらからはしたでしょうに。


自分だけわかってても仕事は進まない、仕事は1人でやってるんじゃない、そのことをもっと多くの人がわかってくれればいいとオモイマス。


そんなわけで、活イカの呪いと愚痴の日記でした。