「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

おまいらオチツケ。


さて、お仕事のほうは、まる4ヶ月が経ちました。
今やってるのが5号めですね。


そして今日、お仕事中に呼び出しを食らう私。相手は進行さん。
「すみません、ちょっと……10分くらい、いいですか?」
は。
ミスでも見つかったんだろうか!?(がびーん)


ミスが見つかると給料が引かれます。
そんでもって怒られます。
どっきりどきどきしながら、進行さんにくっついて打ち合わせ室へ。


「ミスでも見つかりましたか(単刀直入)」
「は? あ、いえいえ、そういうんじゃありません」
「あ。なーんだ、よかった」
「そういうんじゃなくて……お願いなんですけれど」
「はいはい」
「実は8発が終わったらDさん(ライターさんの1人)が退職されてしまうんですね。なので、Dさんの担当分を受け持っていただこうかと思いまして」


先日の、全国版雑誌への誘いといい……おまいら少しオチツケよ。
この仕事始めて半年も経ってないド新人だぞ。


「……はぁ」
「量はそんなに無いんです。で、クライアントさんもそう難しいお相手ではないです。こちらとこちらと……(雑誌のページを捲り、該当記事を示す)」
「はぁ」
「こちらのクライアントさんは、なんというかこう……女性的でソフトな感じの方をお好みで。いえ、とくにセクハラめいたことがあるというわけではなくて、てきぱきした押しの強いライターさんよりもソフトタッチというか……柔らかい印象の方を好むようなので……今のDさんがそういうタイプなんですね。で、今回、松川さんにどうかと」


待て
誰がソフトタッチか。
おまいらオチツケよ!


「……は?」
「いえ、松川さんなら大丈夫です! 普段のお電話とか聞いていても、とても丁寧でソフトな当たりですし、いえ、てきぱきしてないっていうんじゃないんですよ? ただ、押しの強い決めつけタイプではないですし、口調が丁寧で柔らかいのはやはり、向いているんじゃないかと……」


…………落ち着いてないよ。この人たち。


「で、逆にこっちのクライアントさんなんですが……ニセコのアウトドア系で、ラフティングとかの経験者の方を望んでらっしゃるんですが……」
「……インドアですよ? というか、引き籠もりタイプですよ?」
「いや、ライターさんで経験者の方ってほとんどいないですよ。だからまぁそれはしょうがないとして……どうですか」


言動に一貫性がない。
アクティブな人を求めているのか、センシティブなソフトタッチの女性を求めているのか。
しかもそこで、まるっきり逆のタイプの私を思い出すことがどうかしている。
まだド新人だし。


「お願いします。なにせ他のライターさん、みなさんもう手一杯で」


本音が出たか。


要は人手不足も極まれり、ということか……。



ちなみに、「ライターは女性で」と希望してくるクライアントさんがいて、けれどそれは何故か「男性ライターで持ち回り」と社内書類では朱書きされてます。
それは、女性ライターになると打ち合わせでライターと話をしたいがために、ねちねちと細かいことを突っ込み、何度も修正し、何度も何度も何時になっても会社に電話をかけてくるクライアントさんだからデス。
「女好きセクハラおやじ」と呼び慣わされています。
「ソフトタッチの女性を好む方で……」と言った時に「セクハラじゃないですよ?」と進行さんが念押ししたのはその人の存在があるからデス。


ただまぁ、ライターが12〜3人いる中で、男性ライターは2人だけなので、持ち回りといっても実質、ただの交代制ですが。


それにしても……何年か前、「このオッサン頭が少しオカシイんじゃねえか」と思った狸部長にたった1ヶ月半ほど、女性としての営業口調を叩き込まれただけで、ソフトタッチに聞こえるほど周囲を欺けるのデスネ。
あの狸部長の下にいた時間も無駄ではなかったということでしょう。


OK。
でも新人にまかせてエライ目に遭っても知らないからネ!