「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

愛されて50年。

銭湯に行ってきました。

いや、別に広いお風呂が好き★とかそういうんじゃないです。給湯器が壊れたんです。ガス屋さんに来てもらったんですが、部品交換の必要があって、しかも土日はその照会もできないというので、久方ぶりの銭湯と相成りました。
本当に久しぶり……軽く10年は行ってないんじゃないかすら。

クロさんの予防接種をする動物病院のすぐ近くに銭湯があったことは覚えていたので、夕飯の買い物も兼ねてそちらへ出向きました。
白い正方形の看板に、ひらがなで赤く1文字「ゆ」。
わかりやすいですね。看板とはこうありたいもの。
そのすぐ下にはペンキ看板が。そこには「地域の皆様に愛されて50年」と書いてありました。ただ、その看板自体が既に10年以上経過していそうな代物ですが。そこはまぁいいか。

なんとなく、銭湯の入り口というのはのれんを想像していたんですが(遙か昔、子供の頃に何度か行った地元の銭湯がそうだった)、普通のアルミサッシでした。戸口の上には赤いビニールのオーニング。年季の入ったそのビニールには、「ヘルシーサウナ」とか書かれてる。なんか一気にアヤシイ。ススキノが近いんだから、そういう誤解を受けそうなものはやめたほうがいいと思うのよね。

脱衣カゴやら木製の下駄箱やら3分20円のドライヤーやらコーヒー牛乳の入った冷蔵庫やら、やっぱり銭湯は銭湯らしさ満点でした。さすが愛されて50年(以上)。
古式ゆかしいタイル張りのお風呂は、入ってびっくり、身長162cmの私のへその上まで達する深さでした。しかも浴槽の縁から底までは、中央にひとつ段差があるだけ。かろうじて手すりはあるけど。
ちっちゃいおばあちゃんとかも来てるけど、大丈夫なんだろうか。……立ち湯?

湯上がり、タオルで髪を拭きながらあらためて脱衣所を見回すと、隅っこに小さな張り紙がひとつ。
「浴場で使われているお湯は通常よりも鉄分が多く含まれており、体が温まります」
……でも温泉じゃないよね。鉄泉ってわけじゃないんでしょ? 人工温泉とも書いてないし。……まさか、水道管の錆びってわけじゃないヨネ?
ただ、確かにその後スーパーで買い物をして寒空の中、てくてくと歩いて帰ってきたのに体は冷えませんでした。鉄分のせいか、それともお湯が熱かったせいかはわからないけれど(その銭湯は初めてだったので私は遠慮しつつ入っていたが、常連っぽい人が「あつっ!あつつっ!今日熱い!」とか言ってた)。

まぁ、たまには銭湯もいいかもしれませんね。