「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

謹賀新年。


あけましておめでとうございます。
年下の従妹が今年三十路だと嘆いていました。独身です。
とはいえ、彼女は従兄弟グループの中では下のほうなので、「三十路? それがどうした」と鼻で笑われていましたが。


それはさておき。
帰省した折に母親との雑談の中で、我が家の炊飯器の話が出ました。
「あんた、まだアレ使ってんの?」
「使ってるヨ。まだ炊けるもん。壊れてないもん。綺麗にしたもん」
「あれ買ったのいつだっけ」
「……20年経ちました」
「……そろそろ新しいの買ってもいいんじゃない?」
「ソウネ」


でもさ。炊飯器って、いろんな値幅があって迷わない?
5000円程度で買えるものもあれば、10万円以上するものもあるのですよ。
パソコンとかテレビ、冷蔵庫、洗濯機での値幅はなんとなくわかるんですが、炊飯器の違いがよくわからないのデス。
機能というのならば、大抵の製品は似たり寄ったりでしょう。
というか、そもそも炊飯器というものは、ご飯が炊けて保温が出来て、ついでにタイマーあたりがついていればだいたい使えるものだと思うのです。
最近のだと、早炊きモードだったり、玄米モードだったり、その他、おこわ・おかゆ・すしめしなんていう、出来上がりの違いもあるようですが。
「最近」とはいえ、私が使っていた炊飯器にも玄米モードやおこわ、おかゆメニューはありました。
だからおそらく、炊飯器の進化及び値幅による違いというのは、釜そのものの作り、火加減と圧力、そういったものでしょう。
そこで、釜を調べてみると、ダイヤモンドがどうのとか、銅がどうのとか、炭がどうのとか……。
なるほど違いはわかった。けれど、どれがいいのかわからない!


そんな感じでずーっと迷っていたのです。
そして、実は母親も同じように迷っていたのです。
彼女の炊飯器もうちほどではありませんが、10年くらい使っているようで、そろそろ新しいものが欲しいのだとか。
「じゃあさ、炊飯器代あげるから、札幌帰る時に買いなさいよ。駅近くで炊飯器買って、どうせそこそこ荷物もあるんだし、駅からタクシーで帰ればいいじゃない。どうせ私も炊飯器買うつもりだから、倍の値段のもの買ったと思えばいいし」
「…………○○才にもなろうっていう娘がお年玉もらうんですか?」
オカネが無くて買えないわけじゃないよっ!?
そりゃ給料は安いケドっ!
「いや、今年はいろいろ思うところがあって……」
どうやら、嫁姑問題でなにか絶望するところがあって、未婚の娘の存在に光を見いだし、なんだかいつになくありがたく思えたようなのです。
「だから今回の年末年始、いろいろ働いてもらったからその仕事料だと思って」
と言って財布を出されてしまっては、固辞するほどクールじゃないし、母娘ならではの甘えもあります。ありがたくいただきました。
そして母と、幾らくらいの炊飯器を買おうかと相談した結果、スタンダードタイプと言われる中でもお手頃なものでいこうと意見が一致しました。
「っていうか、どうせそんなに変わらないって。もし変わるとしても、そこまで味の区別できるほど、私たちの舌は肥えてないから!」
身もふたもない母の意見。
まぁでも、そんなものよね。


というようなわけで、今日は新しい炊飯器でご飯を炊きました。
なんだか美味しいように思うのはきっとキノセイです。