「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

薄闇の中で。


今朝、目を覚まして顔を上げ、ケータイの目覚ましをオフにしながら、布団の中でまだもぞもぞとしていました。
もうちょっと寝たいなー。でもそろそろ起きないとなー。
どうせぬこも寝てるんだろうしなー。
……ん、どこだ。
(きょろきょろ)
あ。いた。


見ると、部屋の戸口でちょこんと「伏せ」をしているぬこがいます。
なんだもう起きてるのか。そういえばさっき、にゃーにゃー言ってたような気がする。
んー、でもまだねむい。
(もぞもぞ)
……よし、しょうがない、起きるか。


遮光カーテンのかかった部屋の中は薄暗いです。
とりあえずベッドから起きあがり、枕元のケータイと眼鏡を取ろうとして……見ると、ぬこはまだ戸口でさっきと同じ姿勢です。
「なんだ、おまえ随分おとなしいな」
話しかけて、眼鏡をかけます。


ぬこはいませんでした。


あれ?


昨夜、寝る前に脱ぎ捨てた黒のタンクトップが丸まってそこにありました。
ちょうど、タンクトップの肩の部分が、ぴよーんと伸びてて、それがぬこの尻尾に見えたのデス。
「にゃ」
ぬこは、部屋の反対側にあるチェストの上で、人を小馬鹿にした視線で見つめていました。


随分前に私は、暗い中で丸まって落ちてるタオルとペットの室内犬を見間違えたという某友人の話を笑い飛ばしました。
ごめんなさい。
反省しました。