「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

思い出した。

時々覗きにいくよそ様のブログがあります。
中国の女性と結婚した日本男性のブログですが、奥様は中国でも瀋陽出身の、いわゆる「東北人」だそうです。
で、最近みた記事では、中国では(特に東北では)餃子がおかずではなく主食で、なかでも主流は水餃子だというのがありました。

それを読んで思い出したことがあります。
むかーしむかし、まだ消費税が3%だった頃のお話ですが、当時の勤め先の近くに地味な中国料理店がありました。地味というか……まぁ、建物がとても年季の入った……わかりやすくいうとぼろい建物で、内装も看板もシンプルだったため、地味に見えていたんですが。
とりあえず、職場から近かったのと、安くて美味しかったことから、時々そこに通ってました。

私も同僚も、麺や定食、小ライス+単品料理のような感じで頼んでいましたが(昼休みとか夕食休みの時に行っていたから)、そこには我々以外の常連さんも多くいたようです。
ある日の昼時。我々がいつものように定食や麺を食べていると、常連らしきオジサマが1人。
「ちわー。今日はねぇ……水餃子。2人前」
ソウネ、男性だから1人前じゃ足りないのかもね。ここの餃子は皮がつるりもちりとしていて美味しいし。
「あと、焼き餃子」
!!?

ざわ……。ざわざわ……。

後からご店主(中国の方)が説明してくれました。
曰く、中国では焼き餃子よりも水餃子が定番。しかもそれは主食である、と。焼き餃子をメニューに載せたのは、あくまで日本を意識したからだ、と。
なるほどなぁ。

思えば、そのご店主も東北人だったのかもしれません。
注文してたのは日本人男性だったけど……中国料理の店ならば、ということで、郷に入っては郷に従う主義だったのかもしれない。


そしてこの記事を書いていてもう1つ思い出した。
以前住んでいたマンションの近くに、洋食屋さんがありました。
手頃な値段でメニューも豊富、しかも味も良かったので、よく訪れました。
とある日曜日、友人たちとランチをとりに訪れたそこで、隣席に座ったお客さんの注文を耳にしました。お客さんは若い男性2人連れ。
「おれ、カツカレー」
「お、いいね。じゃあ、おれは……いつもの!」
そうか、常連さんか。「いつもの」って何だろう。

私もそこそこ常連でしたが、その人とは会ったことがありませんでした。そして私はいつも違うものをオーダーしていたので、「いつもの」がありませんでした。
こういうお店で「いつもの」が通じるのって、すごく通ってるってことだよねー。

「お待たせいたしました。こちら、カツカレーです」
お、お隣に運ばれてきたようだ。まず、カツカレーの人だな。
「そしてこちら、カレー大盛りとカツカレーです」
……待って。
それおかしい。
カツカレー2回言ったよ。あはは、まちがえたね?

思わず隣席を覗く我々。
!!?
カレーの皿が……3つ!
しかも2つあるほうに、大盛りが!
「いつもの」を頼んだ男性は、カツカレーをおかずにして、カレー大盛りを食べていました。
それは……そう、それは、覚えられるかもしれない。

焼き餃子をおかずにして、水餃子2人前を食べるかのようにして、カレーを食べる男性。
きっとインド人もびっくり。