「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

本編7回目。

本編の続きです。
今回のは続き物で、5月下旬に初回をやり、8月初旬に2回目をやり、そして今回で一区切り。
でもゲーム内では時間が経っていないのでなんだか変な感じ(笑)。
そして全体的には7回目のセッションにあたります。



第7回目(091121/23:00〜)


カンプ(ドワーフ) PL:Ken-K
プリースト5/ファイター5/エンハンサー2
・常識と良識をあわせもつ(はずの)ザイアの神官戦士。

 
フェーリエンドルフ(エルフ) PL:松川
コンジャラー5/ソーサラー4/レンジャー1/セージ3
・常識はあるが良識はない買い物好きのウィザード。


ジャック(タビット) PL:あつし
シューター5/マギテック4/スカウト3/セージ1/エンハンサー1
・いつか勝手に設定を作られそうなマギテックシューター。


ジン(ナイトメア) PL:振一朗
グラップラー6/スカウト5
・クールでワイルドに思われがちけど、実はただのやんちゃ坊主な格闘家。


アガット(人間) PL:あおい
フェアリーテイマー6/フェンサー4/レンジャー2
・ヒロイン(笑)。カオスショットだけ何故かクリティカル率が高い。


フラン(ルーンフォーク) PL:高迫
ファイター6/マギテック4/セージ2
・武器を買う時だけはお嬢様に援助してもらえるらしい、カッチカチの使用人。



5月某日、ルキスラで受けた依頼は、駆け落ちした兄とその連れを武闘派の親父から守って隣国に逃がして欲しいというもの。8月にそれを果たし、隣国ディザで別の依頼をひとつ果たした後、いよいよ11月下旬、ルキスラに向けて帰還です。
……が、ゲーム内では2週間も経っていないというのがミソ。
まぁ、そんなこんなで、ディザの門を出ます。もちろん、周囲から親父軍が引き上げているのを確認してから。
帰り道は1人増えています。新たなる下僕のカプチーノ君(コボルド)。


途中の宿場町に到着し、少し早めの夕食をとっていると、店主が声をかけてきます。
GM「えーと……リーダー誰だろう。リーダーっぽい人は……」
アガット「無駄にふんぞり返っている人ならいそうですが。そこに」
ボイスチャットって、視線も再現されるのかと、現代の科学技術に恐ろしささえ感じました。
フェーリ「……ふんぞり返ってはいないよ。姿勢は正してるけど」
というわけで、店主が持ちかけてきたお話を聞いてみることに。


騎士の馬を2頭、ルキスラまで届けて欲しい、とのこと。
この時、全員の脳裏に熱血親父の名前が浮かびました。
なんでも、ここ数日、ルキスラの騎士とその家来たちが街道を往復していて、つい最近、その帰り道らしき騎士の頭領と、家来1人が旧街道そばの森に向かうということで、彼らの馬を預かっていたのだとか。
馬を返す先は、バイエル家。
それを聞いて、全員うめきます。親父確定。
親父とその家来1人は、3日経っても戻らなければ馬だけでも返してやってほしいと言い残して出立し、店主は手間賃ももらってしまったので、そのお仕事を引き受けてはもらえまいか、と……。
彼らが出立したのは3日前。親父は戻ってきていません。


あー。
うー。
親父さんといえば、出奔するような息子は我が手で引導を渡してくれるわーっ!と何人もの家来を引き連れ、家の紋章旗まで立てて息子を追いかけるような人。
それに、旧街道そばの森といえば、当の息子が連れともども蛮族に捕まり、食べられる寸前まで追い込まれた場所。つまり、蛮族が徘徊している可能性大の。
一同、ここでしばし迷います。


その1.馬を預かること自体断る
その2.馬を預かって、お届けするだけにして、親父のことはスルー
その3.親父を助けにいく


アガット「手遅れってことにして帰りましょうか」
ジン「いやー、それは……どうなんだろう」
フェーリ「……積極的に助けたいわけではないけれど、ここで見捨てるのも人道上問題があるというか……」
アガット「フェーリの口から人道っ!?」
フェーリ(PL)「…………いや。そうじゃない。そうじゃないんだ。もちろん、キャラクター的には見捨てることに何の痛痒も感じないと思うけど!(言った) ただプレイヤー的には、これ受けないと経験点とか…!(笑)」
フラン「それは確かに」
フェーリ「あとさー……馬を預からないならともかく、馬を預かっていったら、返しにいく先はバイエル家だろ? 『馬お届けにきましたー』って言って、『お兄さん無事でしたー』って報告したら、あのチャラ男(次男)が出てきて、『は。この馬は父の! あなた方これをどこで!』的な展開になるじゃん? 知ってて見捨てたのかと責められもするだろうし、責められなかったとしても、結局私たちがまたここまで戻ってきて親父を捜す羽目になりそうな気もする。だとしたら、ここからルキスラまでの往復数日間がとても無駄だ」
ジン「……っていうかさ、僕らはいいけど(←?)、カンプは助けにいくよね。ザイアの神官なんだし、ここで見捨てられないよね」
GM(カンプPL)「そうですね。今回はNPCですが、そんなようなことを言って息巻いてますよ」


全員、溜息。
フェーリ「……まぁ。いい印象はない人間だけれど、積極的に死んでいいとまでは思わない。……しょうがない、助けにいくか(渋々)」
GM「そのように申し出ますか?」
フェーリ「……ぇーと。偶然ですが、その騎士はどうやら我々とちょっとした関わりがある方のようです。ここでこういう事を聞き知ったのであれば、ジンドウジョウ、見殺しニスルことハデキませんのデ、その方々を助けニムかいタイと思いマス」
アガット&フラン「なんでそんな棒読みっ!?」
森までは徒歩1時間ほど。現在は日暮れ間近の時間帯。
フラン「3日経って、それでもまだ生きているかもしれない方々なら、もう1晩くらいがんばってくれますよ!」
ジン「夜は動きたくないよね。蛮族の時間帯だし」
ジャック「明日の朝でいいでしょう。遺体を回収するつもりで
人道云々がフェーリに似合わないと言ってましたが、みんなも結構ヒドイ。特にジャック。


翌朝、下僕のカプチーノ君は宿で留守番をさせ、みんなで森へ。
足跡を探して追跡すると、どうやら親父さんとその家来は、襲ってきた蛮族を斬り伏せながら奥へと進んでいるようです。多分、息子の目撃情報なんかを聞き知って、息子を捜しているよう。
──蛮族の死体があるんですね?
GM「そうです。……ちなみにまだ、漁られていません」
──それは、剥いでいいということですね?
GM「そうです!(無駄にいい声)」


その後も、行く先々で親父たちは蛮族を斬り伏せています。結構な立ち回りをした形跡もあり、ボガードやソーズマンなど、この時点で計10匹の死体が。
もちろん、それらの死体から丁寧に戦利品を剥がし(笑)、我々も追いかけます。
そして道はいよいよ本格的な蛮族のエリアに続いています。ふとそこで何やら急ごしらえの隠れ家らしきものを発見。
覗きにいったジンくんが、飛び出してきた人間(=親父を守っていた家来)に不意打ちされて怪我をする顛末もありましたが、無事、親父&家来を救出。これがさすがにこれまでの戦いと野宿でへばっているらしく、いざという時に走れる体力は残っていないっぽい。
場所が場所なだけに、あまりゆっくりしていたくもないけれど、仕方が無くそこで休息をとることに。
ややしばらくの後、斥候らしき蛮族がうろついているのを発見。使い魔による誤魔化し誘導でなんとかこちらは発見されずに済みましたが、このままここにいるとやっぱり襲われそう。
……というわけで、周囲にレンジャー&スカウトたちが急造の罠を仕掛けてみることに。
アガットが嬉しそうに仕掛けた罠は、達成値10という、レンジャーにあるまじき数値。そんな罠、素人の平目でも見破られちゃうヨ。


そうしたら案の定ですよ。
なるほどなー。今回のミッションは、森の中の単純戦闘か。
やってきたのは、ミノタウロス1匹、ボガード5匹、ボガードソーズマン2匹、ボガードトルーパー1匹、ゴブリンシャーマン1匹の計10匹。
10匹、ということは最低5人は前に出ないと、前衛だけで止められなくなる可能性が(1人あたり2体までしか止められない)。
GM「家来が前衛に出ますよ。もちろん、オイゲンさん(親父)も出てきます」
ジン「や、親父は出なくていいです。むしろ来るな。全力移動も出来ない人が……! でも家来の人は立場上もあるだろうし、前に出てくれたら嬉しい」
これで、ジン、フラン、アガット、カンプ、家来が前に。その背後にやや離れてジャックとフェーリが控え、親父は更に奥という布陣。
支援魔法もかけ(ジン「セイクリッド系とか欲しいなぁ」フェーリ(カンプ代理)「それを前衛分飛ばしたら、いざって時のキュアが飛ばなくなるけど、それでもいいなら」ジン「いやいやいや、ならいい」)、戦闘開始。
セージズの出目がよく、全種、弱点まで抜きました。
あ、ちなみに罠は、よりによってアガットが仕掛けた方向のものに当たり、もちろん、馬鹿にされつつ踏みつぶされました。


弱点を活用し、確実に敵の頭数を減らしていく一行。発見したのが早く、彼我の距離があったのと、そこから蛮族達の移動力の違いが出て、図らずも波状攻撃になったのが幸い。
アガットはマルチアクションで近接攻撃&カオスショット。そして何故かクリティカルしていくカオスショット。何故だろう。プレイヤーが不幸だから、そのへんを挽回しているんだろうか。
ついでにフェーリもライトニングでクリティカル。ライトニングで回ると、他の魔法で回るよりなんか特別感がある。インパクト的にというか、ビジュアルを想像して、というか。
GM「うーん、次のラウンドで毒雲くらってるボガード集団の最後の1人が落ちるし……ミノが接敵したけど、ゴブシャーは動かないでおこう。遠距離で高見の見物」
それまでは、ぎりぎり届く魔法でちまちまイヤガラセをしていたゴブリンシャーマンですが、もうイヤガラセもしないようです。ひょっとしたら逃亡の準備?
ジャック「じゃあ、そのゴブシャー引きずり寄せてやる!」
GM「……え? なに、そんなんあるの?」
ジャック「ありますよ!」
そう。マギテック5LVには、ワイヤーアンカーという魔法(?)があるのです。強靱なフックとワイヤーを30mの距離まで射出し、目標をとらえて引きずり寄せることができる。
……こんな術、何に使うんだろうと思っていたけれど、使いどころってあるものなんだねぇ。


ミノタウロスに、新しい剣で斬りかかったフランが、使い慣れない武器のせいでちょっとまごまごしている隙に、ジャックは乱戦エリアを通り抜け(元の位置からではワイヤーアンカーが届かなかった)、ゴブシャーを首尾よく捕獲。
ミノさんの同時攻撃(5人まで同時に攻撃できる)で、ちょうど乱戦エリアを通りかかったジャックまでも攻撃を食らうという場面もありましたが、その後ミノさんも撃破。
ただ1人残ったゴブシャーも、ワイヤーアンカーに捕まり、魔法も使えぬままにずるずると引き寄せられます。
一行にフルボッコにされたゴブシャーは、「そこの親父の魔法の剣がアジトにあるぜ。ゲヘヘヘ」と命乞い。けれどそれも、親父の「そんなもんいらん」の一言で却下され、あえなく土に還りました。
このパーティ、蛮族には本当に容赦がないような気がする。前回もそうだった。というか、初っぱなからそうだった。
世界観的にはどうなんでしょうね。穢れの最たるものだからという神官的理由は成り立つのかもしれないけれど、ナイトメアにもわずかな穢れはあるわけだし。この先、「見逃していい」と思えるような蛮族が出てくるかどうか、なのかしら(それでも殺しそうな気がする)。


その後、親父&家来と共に宿場町まで戻り、そこで一晩休みます。
翌朝、食堂には悶々と悩んでいるらしい親父の姿が。親父は我々に、重厚な感じでお礼を言ってくれたり、事情を説明したりですが、やっぱり口に出せないお悩みがあるご様子。
フェーリ「ずばり、息子さんのことですかね」
GM「『な、なぜそれをっ!』と言って、親父はまるでコントのようにぴょーんと椅子から飛び上がります」
バネでも入っているのだろうか。重厚感ダイナシ。
とりあえず、自分たちは次男の依頼によって長男とその連れの護衛をした冒険者だとあらためて自己紹介。
フェーリ「ご長男が、危うく! そう、危うく、今まさに妖魔に食われんとするところを我々が助け出しまして、無事、安全な土地までお送りいたしました」
恩を売ることも忘れない。嘘じゃないから大丈夫。
長男の居所は明かさずに事情を話すと、親父さんはすっかりおとなしくなり……というか、意気消沈して家来を連れて早々に出立。


そんなこんなで、一行もようやくルキスラへと戻って参りました。実に半年……もとい、2週間ぶりの帰還です。冒険は、帰るまでが冒険です。
GM「定宿の親父さんが『ちょっと見ない間に随分と成長したようじゃないか。具体的には戦闘特技がひとつふたつ増えているような!』と言ってますね」
ソウネ。とはいえ、それは前衛だけ(笑)。
魔法使い系はなかなか冒険者レベルが上がらないのよ(ジャックと2人で遠い目)。
そして、仕事やお届け物の報告にまわり、それぞれお駄賃や報酬をもらいます。
一足早く帰着していた親父さんも、翌日あらためてお礼にきてくれました。金銀細工や宝石で報酬を支払ってくれます。杖なんかついちゃって、ちょっとご隠居さん風味。
GM「もう次男に跡目を継がせたみたいですね」
長男のことで考えるところがあり、退く決意をしたのだとか。スッキリしたご様子。
イイカンジに角はとれたけれど、まだまだ元気っぽいので、次男のサポートでもしてろとけしかけておきました。


これで、バイエル家の当主は今、チャラ男ことルートヴィッヒ君。逃げた長男フリードリッヒ君や、前当主のオイゲンさんを助けたのも我々。……ということは、バイエル家は我々に恩がありますね。
下級とはいえ、貴族に恩を売ったということは、これから先ちょっとしたコネクションになりそうな気配。
食うに困ることはなさそうだぜ。ふふ。
(そもそも、前衛が7LVになろうかというパーティが食うに困ってはいけない)


そして今回の報酬総額はちょっとオドロキの39,285G。
ここんとこあまりまともにもらっていなかった(ような気がする)名誉点も77点の大盤振る舞い。
報酬の割り切れない分は、パーティ財産にしようかとか色々ありましたが、結局、きりのよい数字まで分配して、残った小銭をコボルドカプチーノ君に渡すことに。小銭貯金箱。
フェーリ「じゃ、カプチーノはその小銭で幾つか装備を揃えようかな」
フランがティーセットや料理セットを人数分持っているので、GMの許しを得て、カプチーノ君にはお菓子作りセット(ルルブには無し。調理セットをもとに計算)を持たせることにしました。その他、毛布や洋服、パティシエ服なども買わせ、蛮族の奴隷だった頃の待遇とは格段の違い。
各キャラも、サーマルマント(炎、水・氷ダメージ-1点)など幾つかの買い物をし、次に備えることに。
フェーリ「レベル的にそろそろドラゴン系とかきそうだし。後衛はブレス怖いからマント買う」
フラン「は。そうだ! ブレスくるよね! 私も買います!」
アガット「そうだよねー。私も買うー」
なぜおまえらとオソロイだ。


というわけで、次回はアガットPL・あおいさんがGMです。
ルキスラに戻ってきたことだし、お話的には3回目&4回目の続き的なものになるのかしら。
それとも全然別のスタイルになるのかしら。
また次回、よろしくお願いします。