ちゃんと本も読んでるよ?
上記のSFというのは、「神は沈黙せず」(山本弘)です。
書店の文庫コーナーで見つけて、文庫裏のあらすじと、ぱらぱらっと読んだ感じで面白そうと思って買った本です。
おお、久しぶりにセンスオブワンダーな感じのSFだぜと感じ、楽しく読み終えたのですが、読み終えてから解説を読んで初めて、作者が某TRPGで馴染みのある名前だったことに気が付きました。もともとファンタジーよりSFの人だったんですね。
その他、読んだ本。以下列記。
透明感が好み。小川氏らしい、いい意味での危うさが心地よいです。ブラフマンが謎。そしてカワイソウ。
ナカタさんが好きだ。
「QED 百人一首の呪」(高田崇史)
「QED 六歌仙の暗号」(高田崇史)
なるほど、こういう着眼点はアリだと思う。ここ10年くらい、推理小説というのは少々マニアックな方がウケがいいと思うのデス。京極夏彦氏しかり、森博嗣氏しかり。少々腐女子向けのところはあっても、篠田真由美氏のも実は好きです(でした、かもしれない)。妖怪マニア、理系マニア、建築物マニア。そして、高田氏のは古典マニア……? ありだとは思う。……でもボクには難しかったよ、センセイ。いや、一通りの知識は持ってますよ? 高校時代は古典が得意でしたよ? でも、やっぱり難しかったよ……。
「死亡推定時刻」(朔立木)
いや、これこそありだ! ありだと思った! 推理小説好きさんにはお勧めですよ。
「卒業」(重松清)
重松氏は好きなんだけど……これはちょっと物足りなかったかな。何が、と言われるとちょっと困るんだケド。
北海道の炭坑マチが舞台だというので買ってみました。炭坑での事故、閉山後の寂れていくマチ、そういった背景で書かれていると、全国的にはどうしてもY張あたりが思い浮かぶでしょう。周辺のことを知っている人が読めば、これはA別とY張のミックスで、でも当時の北海道の炭坑はどこも似たような状況だったんだろうなぁと。
で、私自身も実は炭坑マチの生まれです。でもって、描かれている作中人物たちと年代も近いんですね。なので、妙な実感を持って読めました。
ただ、あまりに身近過ぎて、泣けなかった! ち!
だってそっちのほうが気になるんだもん!(八つ当たり)
「小生物語」(乙一)
ウケた。
「サウスバウンド」(奥田英朗)
奥田氏の文章は、一文一文がとても短いんですよね。それがリズムを作ってる。だから追い立てられるようにして読んでしまう。もったいないと思って目が戻るんだけど、せっかくのリズムを崩すのも逆にもったいないとまた読み進める、そんな感じ。映画化されて、そのCMをテレビで見かけるせいか、脳内映像がとてもスムーズでした。
「イン・ザ・プール」を読んだ時も感じましたが、奥田氏のオハナシは、痛快ですね。「こんな風にできたらいいのになー」と思わせる、「いいね、それ」と口元が緩む、そんなオハナシ。
そんなわけで久々の読書日記でした。