「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

編み針ケース。

いや、私本人にとっては、編み針ケースなぞいらないのです。
4〜5本しか持ってないし。しかもその半分は100均の品だし。
放り出した練習用の編みかけモチーフともども、お菓子の缶に入れてあるだけでいいんです。

いつも編み物と言えば、母親にまるっとやらせる私。
正月にも、例の小花モチーフを編ませてきました。3色の糸を持っていったので、「10個ずつ30個でいいよ」と言ったところ、途中から勢いがついた母親は、20個ずつ60個(実は勢い余って61個)編んでくれました。
で、その時に見たママンの編み針セット。
彼女の編み物歴はもうかれこれ45年にもなろうかというもので、実は私と兄がまだ幼児だった頃は、家で出来るアルバイト的な感じで、近所の編み物教室の先生から編み物の仕事を請け負っていたのです。
ただ、仕事にしていたのは機械編みのほうで、手編み(かぎ・棒ともに)のほうは趣味でやるだけだったらしいですが。道具や材料は当時の編み物教室の先生のところからいつも買っていて、特にかぎ針は当時のものを今も使ってます。先端が折れてしまった極細のレース針がまだケースに入ってたり、なぜか4号針が2本あったりとか、不思議なセットになってますが。

そして去年の秋頃に私が、せめて簡単な小花モチーフくらい自分で編めるようにと何本か編み針を買った際、編みやすいかぎ針がありました。
(まぁ、小花モチーフは編めるようになりましたが、性格的にやはり向いていないようなのと、ベテランであるママンにお願いしたほうが、早く綺麗な物が仕上がるので結局いつも発注してますが)
そのかぎ針というのはコレ。アミュレです。

そんなわけで、孝行者の娘としては母の誕生日(3月)にこれをプレゼントしてやろうと思い、購入したのです。
ただ、これの専用ケースが別売りであるんですが、専用なだけにこれしか入らない。
母は他にも針を持っているし、実際、私が発注する小花モチーフはアミュレだけでは足りないのです。これの他にレース針も必要になる(というか、あったほうがよい)。で、どうせならということでレース針もグリップ付のを買って、それらを全て収められるケースがあればいいなと。


前置きが長くなりましたが、そういう流れで編み針ケースを作ったのです。

収まりがいいのはやっぱり、ぐるっとファスナーがあるタイプのポーチだよね。でもって、へにゃへにゃだと使いにくいから芯を入れて……ああ、でも開いて2面じゃ足りないから、間にもう1面つけてそこに鋏とかメジャーとか入ればいいよね。まち針やとじ針を刺せるところもあればもっといいよね。やべぇ、カンペキじゃね!?

カンペキ。
ちなみになぜ羊なのかといえば、編み物=毛糸=ウール=羊の連想と、母が未年だからです。

そしてカンペキと思われた編み針ケースは、

まさかの設計ミス。180度開かねばならないところ、90度しか開かない。
ファスナーの長さが足りなかった。勢い(?)でいけるかと思ったんですが、「丈夫なほうがいいよね。風合いも大事」とかいう浅はかな考えにより、ごわついた生地を使用したので、勢いだけでは無理でした。
かといって、アミュレはグリップ部分に太さがあるため、ケースをこれ以上サイズダウンできなかったのです。

OK、わかった。
第二弾。

これ以上サイズダウンできないとなると、ファスナーをもっと長くせねばならないのですが、利便性からいくと両開きファスナーがふさわしい。ただ、使ったファスナーは40cm。両開きファスナーでこれの上といえば60cm。50cmも探せばあるかな。でもどちらも手元にない。
というわけで路線変更。

ぱたんと開いて、マジックテープで留める形に。
ひつじ小さくなっちゃった。ちぇ。


アミュレフルセット(8本)、レース針(グリップタイプ・3本)、15cm定規、まきとりメジャー、針刺し、鋏が入り、ポケットもつけました。
表地と裏地の間には、ドミット芯ではふかふか過ぎるかと思い、フェルトを挟んでます。なおかつ、フェルトと表地の間には、かばん底用のポリ板を挟んでるのでしっかり。

しっかりしているが故に縫いにくい……。
結構な時間がかかりました。
達成感はあったけど!