「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

おまえらちょっとこっち来なさい。

実は10月からちょっとオシゴトのシステムが変わりました。
今までは、営業さんがクライアント(宿泊施設や飲食店)に取材をしに行って打ち合わせをし、その結果を書類に書き込んで、我々はその書類をもとに広告原稿を作っていたのです。
が、実はそれにも例外はありまして、長年やってるクライアントさんであまり広告内容に大きな変更がないものか、そうでなければ、「実際に書くライターに直接伝えたい」と希望するクライアントさんの場合は、我々が電話やメールで取材をして直接、広告を作っていました。
もちろん後者は時間も手間もかかるので、原稿料がちょっと高いです。

これまでの問題と言えば、前者でした。前者の通常原稿の中にも多少の区分けはありましたが、いわゆる「通常」と呼ばれる書類には、営業さんたちの力量がそのまま出てしまうのです。
営業さんの取材力だったりやる気だったり、「それはごく普通の一般常識だろう」と言われるようなことだったりがそこに現れます。
過去に一度も掲載の無い新規出稿なのに、連絡先書いてないとかね。住所間違ってるとかね。おまえアホだろうとか。先方担当者名のところに「店長様」とか書いてあったりね。名前聞いてねぇのかよ。名刺もらってこいよクズが。みたいなね。
逆に、素晴らしい書類を書いてくれる人もいます。漏れも抜けも無く、その通りに書いたら1発でOKもらえるような。
けれど、それがどちらも「通常」モードで出されていたら、「アホか」と思える書類も、素晴らしい書類も、私たちの原稿料は同じなのデス。

これではちょっとアレだよね、という話もあり、また、営業さんがやる仕事の範囲が広くなった(広告出稿以外の営業もやらされている)ので、それをカバーするためもあって、ライターが取材するものをちょっと増やそうという話になったのです。
その分、ライターの原稿料もちょっと上がるし、イイヨネ?みたいな。
で、我々が取材する原稿と、これまで通り営業さんが取材する原稿と、その中間──つまり、営業さんがちょっとだけ聞いてきて、細部は我々が詰める──との3種類に。

最初はひでぇんだろうなと予想していたら、予想通りのひどさでした。10月11月と。
もちろん、我々は「ひどい部分」が発覚するたびに問題点を明らかにして訴えかけてはいたんですけども。
改善されないまま、今月は全国版と年末進行の2本立てです。
そうしたら、改善どころか逆方向にグレードアップ。
最初に「ひどいんだろうな」と予想した以上のひどさです。当社比2.5倍くらい。

なんかもうほんとに、こんなgdgdなブログにさえ、何をどう書いていいのかわからないほどヒドイ。
あいつらが、これを仕事と称して給料をもらっていることさえ腹が立つというレベル。


実は先々月、電話で説教した営業さんがいたんですが……。ちょっと考える力が弱いカワイソウな子なんですけども。
「このクライアントは本部確認もあるから、日数がどうしても必要になるから、取材してきた書類は○日までに出してくださいね」と毎回(←ここ大事)決まっているクライアントがあるんですよ。
それがその日付を結構オーバーして書類を出してきたのデス。私が担当していた月に。
じゃあまぁ、こっちの営業の不手際で先方に迷惑かけるわけにもいかないから急いで書こうかと思っていたら、広告に載せる写真の用意が出来ていないときた。
写真の受付締切も決まっていますが、それの最終日ぎりぎりになりそうとか言い出す始末。
ちなみに営業さんは特に新人というわけじゃありません。入社して数年は経ってます。

その書類と写真に関しては、締め切りが近づくずっと前から、早く出してくれとか、この日までじゃないと困りますよ、もうすぐですよ、ていうかもう過ぎましたよ、いつですか、写真はどうなったんですか、と延々催促し続けていたんですが、「もうすぐです」「明後日には必ず」「今週中には必ず」と逃げられ続け、結局、ぎりぎりになってから「まだ写真受け取ってません。来週の頭でいいですか」とか言い出すので、説教をしたんです。

まずは、そもそも日付をオーバーしていること。
そこのクライアントは毎回、決まった日付に出さないと確認が難しいこと。
その日付がなぜ決まっているかというと、確認に要する期間を最終校了日(締め切りとはちょっと違う。原稿が我々の手を離れてしまう日)から逆算して決めていること。

で、「いいですか? 逆算しましょうか? まず○日に本部からOKをいただくためには○日までに先方に送らなくてはならないですね? わかりますか? じゃあ○日までに先方に送るためには、○日までに現地のOKをもらわなくてはなりませんね? じゃあ○日まd(以下略)」
延々逆算してやって、最後に「そもそも原稿を作るためには写真が必要なんです」と大切なことを教えてやったら、こう言い放ちました。

「それってどこかに書いてますか?」

なので、こう言い返してやりました。
「普通、わかりませんか?」

「……(沈黙)」
「いいですか。もう一度逆算しましょうか? まず○日に……(ry」
来月以降これでは困ること、二度とやらないで欲しいことをしっかりと伝えて説教は終了。
もしも自分が同じ事を誰かに言われたら、言われた事実よりもまず、自分がそれに気づかなかったという事実にショックを受けて数ヶ月は立ち直れないんじゃないかと思うような内容でした。
ていうか、普通、真剣な声音で「以後、本当に気をつけてください」って言われることそんなに多くないよね。言われたくないよね。

それが先々月。
先月は、そのクライアントの出稿がありませんでした。
そして今月、私が担当じゃない月なんですが、なぜかがっかりしている同僚に理由を尋ねると、「△△(そのクライアント)が締め切りぎりぎりで書類を出されて、年末年始はさんだら間に合わないんじゃないかと……」。

……私の説教はそんなに無意味だったんだろうか。
結構、気の弱い人だったら泣いちゃうかもくらいな冷たさで言いつのったはずなんだけど。
(もちろん泣いてもやめない)

なんだこの無力感。
なんでこっちが負けたみたいになってんだ。