「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

喫煙所にて。

少し前に職場が別のビルにお引っ越ししたので、今は、喫煙所が別フロアになっています。とても面倒です。
その喫煙所はビル内で共用なので、いろんな人が来ます。
同じ会社の人、違う会社の人、よそから来た人、ビルに入っているお店や専門学校、病院の人などなど。
本日、私が喫煙所に行った時には、専門学生っぽい若い男女が一服していました。おそらく20〜21才の男女各2人の計4人。



男A:キャンプとかさー。興味ある?
女A:あー。あたしアウトドア苦手。肌弱くて、海行ったら潮風にやられちゃうしぃー。
男B:じゃ行くなら山?
女A:んー。山もなぁ。あたし、虫、超嫌いなんだよねー。
男A:じゃ無理じゃん。来んなっつーの!(←女Aは「行きたい」とは一言も言ってない)


女B:あたし、魚釣りはしたことあるよ。ほら、お金出して竿借りて、入れたらすぐ釣れちゃうようなところ。
男A:あー。道頓堀?
男B:(冷静な声で、女Bに向かって)釣り堀でしょ? 何釣ったの? 屋内のとかじゃなくて、山のなか?
女B:うん。山っていうか、川? 山のなかで川。
女A:なら川魚? ぇーと川魚ってなんだろ。そうだ、ヒメマスとか?
男A:あ、そっか。道頓堀じゃないや。釣り堀釣り堀。釣り堀ならフナじゃね?
女B:釣れたら焼いて食べるの。お金払って買い取って。そこはリリース不可なんだって−。
男A:マジで? フナって食えるの?(←フナには誰も同意していない)。いや、違うか。フナじゃないか。鮎?
男B:(冷静な声で、女Bに向かって)マスとかだよね? 釣り堀ならニジマスかな。その場で食べるか、あとはお持ち帰り?
女B:そうそう。食べきれなかったら持ち帰るから、ほいほい釣れるからってあんまり釣っちゃいけないの。


女A:でもさー。魚とか、あと動物もそうだけど、生きて動いてるの見ちゃったらちょっと食べる気しなくなるよねー。
女B:そうだねー。前にどこかのレストランで、すぐそばで飼ってる鶏を裏でしめてるところがあって、あの可愛いのが殺されて料理になるのかと思ったら食べる気しなくなったもん。
男B:昔は普通にあったことなんだろうけどねー。でも魚なら大丈夫じゃね? 寿司屋でもマグロの解体ショーとかあるじゃん。
女B:解体されるマグロは死んでるじゃない。さっきまでびちびち動いてたのが殺されるのがカワイソウなんだよ。
男A:じゃ、そんなの見なきゃいいんだよな。材料が出てくる過程は見ないで、出されたものだけ食う。うっわ、エゴじゃね? それってエゴのかたまりじゃね!?


明らかに1人、馬鹿がいます。
いや、「釣り堀でヒメマス」って言ったA子ちゃんもマニアックというか、ぎりぎりだけれど。B子ちゃんには、「山のなかで川」なのは渓流っていうんだよって教えてあげたかったけれど。
とりあえず、現場で突っ込みたかったことあれこれ。
・行きたいとも言ってないキャンプに「来るな」はどうか。
・道頓堀て。
・フナは川魚じゃない。
・釣り堀で鮎って。
・おまえ、そいつらと本当にトモダチか?


というか、A男くんには誰も突っ込まないんです。会話の流れから全く孤立している。一応、A男くんに問われれば、A子ちゃんもB子ちゃんも答えるには答えるんですが、隣にいるB男くんは突っ込むでもなく、フォローするでもなく真顔だし。A男くんのあの状態では、本物のお馬鹿さんなのか、ボケて突っ込み待ちをしているところなのか、判断に苦しむ。
……いや、前者かな。で、A男くんのそれをもう全力でスルーしてるのが残りの3人なのかな。
「エゴのかたまりじゃね!?」とか言ってた時のA男くんは、なんか機嫌よさそうにうひゃうひゃ笑っていたけれど、残りの3人は冷静に缶コーヒー飲んだり煙草消したりしてるのが印象的だった。


A男くん。強くイキロ。


でも、「道頓堀」は、ない。