「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

「きれいですね」と年上の男性に言われた。

「きれいですね、胃壁」
と、内科クリニックのセンセイに(多分50代)。


いえね、10月は人間の定期検診の月でもあるんです。
市で補助してくれる特定健診(いわゆるメタボ検診)と、自主的に行っている眼科の検診。
ちなみに眼科は、行くたびにイラっとするので、実は行きたくなかったんです。が、これまでの資料やら何やらを相手が持っているので、今更病院を変えるのも面倒だなーと思いつつ、今回も同じ病院に行きました。そうしたら、またしてもイラっとしました。いや、今回はイラっとしたというより、ムカつきました。なので、「他の病院行くんで、資料クダサイ」と言って、縁を切ってきました。へへーんだ。


で、特定健診のほうは、この春に親切にしてくれた内科クリニックへ。婦人科系は去年やったから今年はパス。
この内科クリニックは、今年ずっと、数ヶ月おきの血液検査でもお世話になっているし、内視鏡の設備も整っているので安心。
というわけで、健診ついでに、
「最近どうですかー?」
「最近、なんだかこのへんがこんな風でごにょごにょ」
「うーん。心配ないとは思いますけど、位置的に胃ですね。胃の検査ってしたことある?」
「ないデス」
「……一度も?」
「生まれてこのかた、一度もしたことありません。カメラどころかバリウムすら」
そうです。もうすぐバカボンパパと同い年になろうかという私ですが、胃の検査は一度もしたことありません。軽い胃炎くらいなら何度か経験あるけど、しばらく食事をおとなしくして市販の胃薬飲んでれば治ったから、それで病院にかかったことはない。
「腸のほうは経験あるんですよね。……胃のほう、いい機会だからカメラで見てみます? 健康保険でできますよ」
そうかー。そうだよねー。やっぱ、この年になったら、一度くらい覗いておくのもいいよねー。
「じゃ、おねまいします」


というわけで、特にたいした症状でもなかったのですが、健診ついでに胃カメラも飲んでみることに。きゃ★初体験。
ちなみに一番つらかったのは、当日朝の注意事項として「タバコを吸わないでください」と書かれていたこと。「飲み食いするな」はまだいいけれど、タバコくらいいいじゃねえか(注:政府の陰謀により節煙中のはず)。


そして初の胃カメラ。特に体調が悪いわけではなかったので、思ったほどは苦しくなかったですが、喉への麻酔が非常に不味かったデス。
ゼリー状のそれを喉に引っかけたまま数分待機。後に吐き出して、開口一番、
「不味いですね、これ」
その後、同じく、喉への麻酔再び。今度は液状のものをぴゅぴゅっとかけられます。
「うわ、美味しくない!」
検査が終わった後、センセイに呼ばれていって、ご気分はいかがですか?と聞かれて、
「おなかが空きました」
そんなに食事と味覚が大事か。自分。


その後、あらためて、カメラで撮影した画像を見せられていろいろと説明をされます。そこで前述の台詞を言われました。
「きれいな胃壁ですね」と。
確かに、素人目に見てもなかなかイケてる胃壁でした。えへん。
でも食道に一個だけ、ポリープがありました。ただ、そのポリープもなんだかきれいだった(変な感想)。
「良性ですね。一応細胞とって病理検査にまわしますが、そんなに大きくないし、これなら症状もないでしょう」
優秀ですよ、と言って、センセイは写真を一枚くれました。
そこには4分割のタイル印刷された胃壁と食道ポリープのカラー画像が。
……センセイ、これはどうするんですか?


とりあえず、持病の定期的な検査やら何やらで、そこのセンセイにはこれからも色々とお世話になります。
そして、同じメディカルビルに実は眼科も入っているので、あの気に入らないクソ病院からもぎとったデータを持って、今度からはそこの眼科に行ってみようかと思います。


……それにしても、もらった胃壁の写真はどうすればいいんだろう。
フォトフレームにいれて飾ればいいんだろうか。
トイレに飾ると風水的に縁起がいいとか、そういうことでもあればいいのに。