新しもの好き。
私の部屋にはマイクロビーズの巨大なクッションがあります。
食事の時や読書の時、私はそれに座るのですが、実はこれ、もともとクロさんがもらわれてきた時に彼女が気に入って寝床にしていたものなのです(それより以前から部屋にあったが、私はあまり使っていなかった)。
最近リビングのソファの位置を少し変え、クッションカバーをかけかえたことで人間用として再活躍することになったのですが、そうなるとクロさんは面白くありません。
自分が気に入っていたものをいつの間にか飼い主にとられている、たとえその少し前から自分はそのクッションに飽きていたとしても、飼い主にとられるとなれば話は別です。
かくて、私とクロさんとでクッションの争奪戦がしばしば起こっていました。
……というわけで、季節も夏になったことだし、おねだん以上ニ○リに行って、ロースツールをひとつ買ってきました。
クッションとスツールの中間くらいの高さで、涼しげな風合いのものを。
私がこれに座ることにして、クロさんにクッションを譲り渡せばいいかと画策。
「イイネ、これ」
オマエ用じゃねぇよ。
「渡すもんか」
しがみつくなよ。
……今ですか?
私がクッションに座ってますケド。