「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

シャワー付きトイレ。

ウォシュレットというのはTOTO登録商標なので、仕事で宿の紹介をする時も、先方が「全室ウォシュレット」というのを「TOTO製ですか?」と確認します。
TOTO製じゃなければ、シャワー付きトイレという言い方に統一するのです。
その法則で言えば、うちのは「シャワー付きトイレ」でした。松下電工(=パナソニック)製だったので。
このマンションを中古で買った時、既にそれは設置されていて、当時も新品ではありませんでした。
なので、少なくとも5年以上、ひょっとしたら7〜8年、またはそれ以上経っているかもしれないという便座です。


それが先日、壊れました。うわーん。


使用すると背後から水漏れするのです。ノズルに流し込まれる水(湯)の何%かが途中で脱落している様子。
前の所有者が律儀に残していってくれた取扱説明書を読みつつ、そして似たような症状を誰かが経験していないかネットで調べつつ、どこがどう壊れているのか分析してみたところ、どうやら本体そのもののようです。
給水管のパッキンとかなら自分で直せたのになー。
古いものなので、メーカーに部品があるかどうかぎりぎり、それに加えて修理の人を呼べば、出張費やら技術料やらで、最低でも1万円くらいはかかるらしいのデス。
調べると、シンプルなものなら、新品でも2万円程度からあります。それなら買っちゃったほうがいいのかも……と考えました。
昔は温水便座無しでいられたのに、一度使い始めるともうやめられない……。
かなりの頻度でお腹壊すしね!


そんなこんなを、先日、母と電話した際にちょっと話題にしました。
「え!? 水漏れって大丈夫なの!? 下の階に迷惑かけたりしてないっ!?」
そんな大げさな。床にちょろっと水たまりが出来るくらいだよ。
で、家電量販店で幾つか品物みてきたんだけどさー。Bカメラとかー。
「え!? そんなとこに売ってるの?」
そりゃ売ってるよ。あれも家電の一部だよ。
一番安いのが19,800円くらいでー。でもああいうのって、最安値のものはどうかなと思うよねー。日本人の中流意識?みたいな?
「19,800円っ!? そんな安いの?」
なんか随分驚いてるネ。さっきから。
ただそれがさー、取付工事費が5,000〜7,000円くらいかかるみたいでー。しかも、取り外し工事費ってのもあって、それが2,000〜3,000円するの。取付はともかく、取り外しでそんなのもったいないよねー。ってか、取付も自分でやろうかなーと思ってるんだけどー。
「え、ちょ、できるのっ!?」
できそうだよ、そのくらい。それに、オカネ払っていろいろ工事してもらっても、古いのを引き取ってくれるわけじゃなくて、それはリサイクル料金払って引き取ってもらうか、自分で粗大ゴミに出すしかないみたいでさー。
「えー。でもゴミに出すのも大変じゃない? 重いでしょ、一人で運べる?」
……ん? なんかオカシイ。
…………軽いよ? だって、蓋と便座だけだよ?
「……ん?」
壊れたのはウォシュレット(※ここでは一般名称)だよ?
「あーーーっ!! ウォシュレットか! 便器まるごとかと思ったー!」
ンなもの壊さねーよ!


水漏れだの工事だのの心配をしていたのは、そこんとこの勘違いが原因だったようです。
ママンったら天然。
実家では数年前に、地区の下水道工事があって水洗化されました。その折にトイレまるごとを改築して、ママンこだわりのトイレ(+ウォシュレット)になったのです。なので彼女にとっては、ウォシュレット=トイレ全体という感覚になっていたようです。


閑話休題
とりあえず、私にとっても既に必需品となっている温水便座。
今日、会社がオヤスミだったので、家電量販店Bカメラへ行ってきました。目星をつけていたのは、3万円前後のもの。商品自体は、2万円弱〜10万円強という値幅でした。設置はもちろん自分でやるつもり。取り外し+取付で1万円近くもとられてたまるものか。タクシーで持ち帰れば、即日取付出来るしねー。
という目論見で、品定めをし、近くの店員さんに「コレください」と言ったところ、在庫確認で走っていった店員さんは、別の店員さんを連れてきました。メーカー販売員さんです。
そのメーカー販売員さんは、私が指定したものが在庫切れであることを告げ、取り寄せると来週半ばになると言います。別に急いでいるわけではないけれど、今月は忙しいので、平日にそんなもの受け取ってる暇はありません。だから自分で持ち帰るつもりでいたのです。


その旨を説明し、別のを選びます、と告げると、「今ですとこちらがオススメですー」と4万円超えのものを提示してきます。
うーん、それもありかなと考えないではなかったけど、でも、一人暮らしのマンションでトイレを贅沢にするつもりはないんだよね。
そう告げても販売員さんはそれをプッシュしてきます。
「こちらですと工事費無料! 安い商品に工事費プラスするよりお得ですよ!」
でも自分で設置するつもりなんで。
「年間電気代もお得! 年間で2,000円くらい違いますよ!」
5年以上経たないと、3万円の便座との差が埋まらないじゃないか。
「この商品だと15%ポイントがつくんです! 他のは10%ですよ?」
でもその15%、この買い物に使えるわけじゃないし。
「便座が広くて座り心地がいいんです!」
他のと同じだ。


でもまぁ販売員さんの熱意にやや根負け気味で、確かにそれはどちらかというと安い部類の価格帯だし、その割に性能は悪く無さそうだし、ということで、「じゃ、それクダサイ。持ち帰ります」とため息交じりに告げました。そうすると、販売員さんは嬉しそうにバックへ行き、ややしばらくの後、走って戻ってきました。
「すみません、在庫切れで……お届けは来週の……」
オマエ馬鹿か。
来週の受け取りが可能なら、最初に選んだヤツ頼んでるっちゅーの。
あー。じゃあこのへんの安いヤツで今在庫あるのどれデスカ?と、「おまえ馬鹿か視線」を発揮しつつ言うと、また確認してきます!と走っていきました。
最初の店員さんが走っていった時からずーーーっと、立ったまんま待たされてるんだよなー、イイカゲン腰痛いなー……。
「お待たせいたしましたー! 今ですと、こちらとこちらt」
「ああ、もういいです」
ひらひらと手を振って、品物を示す販売員さんを置き去りにして、別の量販店に行くことにしました。


別の量販店、Yカメラに行くと、まぁだいたい同じような価格で並んでいます。どちらも「他店より安く!」を謳っているので、結果的に量販店の値段はどこも同じカンジになるんですよね。
そしてBカメラにて、最初に選んだものがまさしく同じ値段で置かれていたので、近くの店員さんを捕らえます。「コレください」。
「はい、少々お待ちくださいー!」
また待たされるかと思いきや、商品置き場はすぐそこ。「こちらですねー。お持ち帰りですか? じゃ、お持ちしやすいように今、紐かけますねー」
早い。そして爽やか。
実は「コレください」を言う前に、工事費のことや、どのへんがオススメなのかを一度ざっと聞いたのですが、特に高いものをプッシュするでもなく、「蓋開閉センサーや温風乾燥などが不要なら、このへんでいいと思いますよー」と、まさに私が選んだもの付近を示しました。「工事も、取付はさほど難しくないので、ある程度そういうことが出来る方なら、問題ないと思いますし。外すだけでもご自分でやられたほうが安上がりですよねー」と。
「この人から買おう」と心に決めました。


予定通り、タクシーで持ち帰り、取り外し取付もスムーズに終了。
Bカメラで過ごした時間は何だったんだろう。
駅前付近には家電量販店が3店ほど建ち並び、その中でも一番先に建ったのがYカメラです。基本的にそこを利用していたのですが、数年前にBカメラがオープンしてからは、そちらのほうが、私の行動範囲内に入っていることもあって(Yカメラは少しだけ遠い)、Bカメラばかりを利用していたのですが、今日を契機に初心に帰ることにします。
お客様というのはいつだって、心が狭いものなのデス。