「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

番外編。


これまでの「本編」からちょっと寄り道「番外編」です。
記憶に頼る部分が多かったので(=途中からメモするのを放棄していたので)、早めにまとめてアップ(笑)。



高レベル編(090130/22:00〜)


さて。GM担当のカンプPLが年度末まで忙しいとのことで、その間、単発パーティでSW2.0をやってみようということになりました。そして、どうせやるならルールブック3巻を参考に高レベルキャラクターでやってみようと。
今回のGMはフランPLだった高迫さん。残り4人がプレイヤーとなり、キャラクターを作成します。
もらった経験点は初期経験点+41,000点。75,000Gの所持金と750点の名誉点ももらいます。
それで作成したキャラクターは以下(順不同)。


バルバ(リルドラケン・男性)/ファイター10、エンハンサー8、セージ3/PL:振一朗
スノウ(タビット・メス)/ソーサラー8、コンジャラー8、セージ7、エンハンサー1/PL:あおい
イングリッド(エルフ・女性)/プリースト10、フェンサー8、セージ5/PL:あつし
セロ(人間・男性)/フェアリーテイマー10、スカウト7、シューター5、セージ1、レンジャー1/PL:松川


ダイスで振った経歴で採用されたのは、
・バルバ:何かの試合で優勝したことがある、年の離れた友人がいる
・セロ:魔剣の迷宮で迷子になったことがある、伴侶がいた
・スノウ:大好きな食べ物がある、家族から探されている、大げんかしたことがある
イングリッドはあまりネタになりそうになかったので採用せず。


高レベルキャラクターの魅力のひとつは、レベルに応じた能力値の成長があることです。タビットの8レベルウィザードならMP79点とかにもなる。
そしてもちろん、高レベルになればなるほど、武器も魔法も破壊力に富みます。もちろん敵もだけどネ。
ありあまる名誉点と所持金を、マジックアイテムや武器カスタマイズに注ぎ込み、魔晶石ももちろん用意。


実は初GMだという高迫さん。某所での経験をもとに、シナリオ導入部はキャラクターの経歴を利用しました。
キャラクターたちの居場所は、ルキスラの隣、アルドレア。
GM「みなさん、定宿はルキスラの“蒼き雷の剣亭”なんですけど。なんか仕事で来てたんでしょう」
スノウ「……やっぱりそこなのか」
別パーティを作ったはずなのに、本拠地が『本編』と同じ。なのに本拠地にいない(笑)。


バルバの友人が何故か我々に豪勢な食事を奢ってくれ、仕事を持ちこんできます。この豪勢な食事が相談料のようです。高レベルになると扱いが違うネ!
仕事内容はといえば……とある貴族の男性が、意中の女性に贈るため高価なネックレスを注文したところ、それが手元に運ばれてくる途中に魔物に襲われて、ネックレスを奪われてしまったらしく、それを奪還したいとのこと。
詳しい話を聞きに、その貴族のところへと出向く一行(セロ「……それはこちらから出向くのか?」スノウ「ちょ、それ中身、フェーリ! 相手は貴族だよ!?」)。


荷馬車が襲われた場所を聞き、恋敵や護衛の有無なども確認。ネックレス自体は、宝石や金、プラチナなどで誂えた超高価そうな代物。
スノウ「でさー。相手ってどんなひとー?」
GM「平民の女性ですよ、すごく綺麗なひとで……」
スノウ「平民なんだ!?」
セロ「それってさ、どんくらいの確率で贈ろうとしてんの? 既に付き合ってて、イイ線いってて、駄目押しにそれを贈ってプロポーズなのか、それともアコガレの女性に高価なプレゼントをすることでゲットしようとしてるのか」
GM「え、なんでみんな、そんなとこに食いつくの……?」
セロ「いや。だって気になるじゃん! それによって恋敵たちが、コイツ(依頼主)をどんくらい重要視してるかが決まるし!」
GM「えー……相手の女性は平民で、人気のある踊り子さんなので、ファンも多く……」
イングリッド「えー。踊り子なんだ」
GM「え、イングリッドまで食いつく!?」


その後、前払い金16,000G、成功報酬50,000Gという高額報酬に驚きつつ、荷馬車についていたという護衛の冒険者たちに会いに行きます。
GM「リーダーらしきファイターはバルバさんの知人です。バルバさんが優勝した剣術大会の決勝戦で戦った相手。だから結構凄腕ですね」
バルバ「おぉ。どうした、君ほどの人がやられるなんて」
GM「そしてセロさん。その隣に、見覚えのある女性がいます」
セロ「ハイ?」
GMシモーヌさんという女性。もと奥さんです。ぇーと、気まずい雰囲気?なのかな?」
セロ「いや? 別に? よぅ、久しぶり!(朗)」
スノウ「……うわ、なんかだめだ。コノヒト」
イングリッド「でもこれ、この仕事受けないと、もと奥さんの一行が賠償金みたいな感じで借金背負っちゃうんじゃないんですか? それって結構大変なんじゃ……」
セロ「なんで?」
イングリッド「え。だってネックレス、相当高価ですよ?」
セロ「関係ないけど……頼むんなら引き受けてやってもいい」
GM「……」
セロ「頼めー」
GM「えー。シモーヌさんはセロさんを見ずに皆さんのほうだけを向いて、お願いしますと……」
セロ「俺にも頼めー!」


襲ってきた相手は、どうやらティキラという魔物のようです。こちらの幸運(6ゾロ)を不運(1ゾロ)に変えてしまうというイヤな特殊能力の持ち主。
襲われた冒険者リーダーによると、その能力でうっかりヤられてしまったんだとか。襲ってきたのは3〜4匹。襲われた場所の近くには、古い剣の迷宮があり、奴らの飛び去った方角からして、そこを根城にしているのではと推理。
その迷宮は、昔、セロが迷子になった迷宮だとか。
GM「なのでセロさん、今回はフロアごとに何度か“思い出し判定”をしてもらいます。成功すれば、付近の見取り図がわかるってことで」


セロの強い主張により、保存食は通常よりも1週間分多く買って出発(セロ「本当なんだって! 超広くて超迷うんだから! 備えあれば憂い無いんだぞ!」)。
何事もなく遺跡に到着し、遺跡内部を探索しはじめる一行。
扉に聞き耳したりして。
セロ「なんか聞こえる? 羽音とか」
バルバ「ぷ〜〜んって?」
セロ「そうそう。ぶんぶんとか」
スノウ「虫じゃないでしょ……?」
GM「蝙蝠の皮膜みたいなイメージだったけど……。ぱたぱたとかじゃ?」
バルバ「あ、でもルールブックには、蜻蛉のような羽根と複眼って書いてあるから、イメージは虫じゃないかな」
セロ「そんな羽根ならぶんぶんだろ」
GM「ぇー……虫なんだ……」


行き止まりの壁を探索してみたり。
GM「比較的新しい壁です。遺跡よりは新しい。でもつい最近ってほどでもない。崩すなら崩せそうですけど」
セロ「でも、ここ数日のものじゃないんなら、ぶんぶんたちが通って壁埋めたってこともないんじゃ? ぶんぶんたちは飛んでるから足跡残さないのが面倒だなぁ」
『ぶんぶん』定着。


その後、2Fにて扉の先から羽音を確認。
GM「えーと。羽音が聞こえます。1匹分」
セロ「ぶんぶん?」
バルバ「ぷ〜ん?」
スノウ「ぱたぱた?」
GM「……ぶーんぶん……?」
『ぶんぶん』GM公認。
とはいえ、せっかく扉を開ける前に気付いたのだからと、スノウの提案でその1匹は封じ込め作戦。
扉は達成値20という高レベルらしい数値で施錠されます。


遺跡は広く、通路も曲がり角と行き止まり満載。
セロ「ほらな! 迷う遺跡だろ!?」
GM「部屋の中には空っぽの宝箱がひとつ。どうやら昔、セロさんがかっさらったようです」
別の部屋にはガーゴイルの痕跡。
GMガーゴイルの像が壊れてます。どうやら昔、セロさんが壊したようです」
スノウ「……八つ当たり?」
更に別の部屋にはウッドゴーレムの残骸。
GM「これもどうやら昔……」
スノウ「八つ当たりしすぎじゃない!?」
イングリッド「……いや、普通に戦闘なんじゃ?」
セロ「丹念に全てを探索した成果だよ! この遺跡に一週間いたんだぞ!」
スノウ「一週間もいて、思い出し判定失敗するの!?」
──するの。


2Fの別の部屋では、ロックゴーレム*2とティキラ*1に遭遇。
戦闘開始の直前、ティキラは奥にある扉から逃げ去ります。とはいえ、ゴーレムをほったらかして追うわけにもいかないので、先にゴーレムを潰すことで合意。
高レベルのスカウトだとファストアクションがあるので、先制をとればスカウトキャラの手番は2回分。それが10レベルのフェアリーテイマーです。イイネ、これ。
全員が惜しみなく攻撃力を発揮したため、ロックゴーレムは割とすぐに撃沈。
逃げたティキラを急いで追う一行。
GM「ではそこで、危険感知してください。スカウトとタビット」
セロ「気付いてません」
スノウ「気付きました」
GM「3Fに続く階段に油が塗ってあるんですが……隊列って?」
隊列は、戦闘後だったので、バルバ先頭。イングリッドが続き、その後ろにセロ、スノウは最後尾。
スノウ「階段あぶなーい!」
バルバ「……と言われても、既に駆け上ってますが」
イングリッド「同じく」
セロ「気付いてないので同じく」
GM「じゃ、油で転ばなかったかどうか、踏ん張り判定を……」
結果、先頭のバルバさんが転びます。なんだか、いつかどこかで見た光景。
転がってくるバルバさん(230cm、150kg)を、当然のように受け止めずにかわすイングリッドとセロ。そしてかわしきれなかったスノウ。
スノウ「潰れるーっ!!」
……ぷちっ(謎擬音)。


もちろん、そんな様子をティキラは階段の上から覗いており、大笑いしている模様。
スノウ「ムカつく! 絶対コロス!」
そしてこれまたもちろん、こんな時に限ってスノウは魔法行使で6ゾロを振り、ティキラにそれをひっくり返されます。MPは虚しく宙に散り、ティキラはそれを見て自身も魔法を使えなくなるほど大笑い。
スノウ「いやー! ムカつくー!!」
あげく、倒したティキラは目的のネックレスを持っていませんでした。


別の部屋で、更にティキラ*2に遭遇し、バルバが笑われながらも奮戦。後衛も結構なMPを消費しつつ、これらを倒します。
死体を漁る一行に、GMがひとこと。
GM「ネックレスはありません」
ぇー。
セロ「えーと……じゃあ、次はさっきの十字路まで戻って、十字路を上に向かって、ひとつめの左の通路を……」
GM「そうすると、その通路の先には右に曲がる通路と、まっすぐ行く通路と……」
イングリッド「もうどこにいるのかわかりません」
意外と複雑なダンジョンでした。


その後、3Fにてティキラ*2とティキティキ*1に遭遇。
GM「おっきいぶんぶん(注:ティキティキのこと)はネックレスを持ってるのが見えます」
全員「あれだ!」
イングリッド「スノウさん、笑わせてやってくださいよ!」
スノウ「いやー!」
そんな会話をしていた呪いか、直後にセロが魔法で1ゾロと6ゾロを振ります。もちろん、大笑い。
GM「じゃ次のラウンドー。そちらからー」
セロ「スノウさん、笑わせてやってくださいよ!」
スノウ「だから、イヤですってば!」
バルバ「いや。今はもう笑ってるよ。どうせ笑われるなら次のラウンドで!」
セロ「それもそうだ。じゃ、スノウは次よろしく!」
それもまた呪い。ややしばらくの後にはバルバが大笑いされることに。


GM「じゃ、おっきいぶんぶんは散開しまーす。精密射撃、魔法誘導、魔法制御は効きません」
セロ「……フェアリーテイマー兼シューターにそれで何をしろと」
これがまたよく出来ている。
というのも、ティキティキは命中回避がやや高め。そこへもってきて、飛行能力で近接攻撃に対してそれぞれ+1のボーナスが。
攻撃を当てるにも魔法抵抗を打ち破るにも、結構高いダイス目を振らなくてはいけないんですが、6ゾロを振ってしまうとそれがひっくり返される。
それに加えて散開されると、魔法誘導が効かなくなるため魔法使いは手の打ちようがありません。既に乱戦エリアは形成されているので、範囲魔法をぶちこめば味方にも被害が及びます。
近接攻撃じゃなければ回避ボーナスはないんですが、こちらのシューターレベルはやや低め。6ゾロを振らないと当たらない理屈なのに、6ゾロを振るとひっくり返されるので結局当たらない。近接であるフェンサーも同じ理屈の罠にはまりました。
イングリッド「ティキラでぎりぎり。ティキティキになると、理論としては絶対当たりません」


練技と支援魔法をふんだんに使い、攻撃魔法もふんだんに使用。
スノウ「魔晶石潰してエネジャベー!」
イングリッド「こちらも魔晶石潰して近接フォース」
セロ「同じく魔晶石からストーンブラスト」
バルバ「魔晶石使用で、キャッツアイ、デーモンフィンガー、マッスルベア……」
買い込んだ魔晶石が面白いように砂になっていきます。達成値はそれぞれ、23とか26、時には29。さすが高レベル。
戦闘後半にはもう、疲労困憊。
イングリッド「スノウさん、笑わせてやってくださいよ」
スノウ「だからイヤだってば!」
セロ「じゃバルバさん、まわしちゃってくださいよ(=クリティカル)」
バルバ「でも6ゾロ出たら笑われるから、6ゾロ手前でまわらないと……」
言霊を信じて言い続けた成果か、何度目かのその台詞の後には1回まわって、ダメージ40点。
GM「はーい、落ちましたー」
全員「やったーっ!!」
なんかすげぇ達成感。


戦利品だけでも、4人で割って1人当たり4,800G。これに成功報酬と前払い金を合わせると、20,000Gを超えます。でも消費した魔晶石もかなりのもの。
スノウ「高レベルの戦闘ってこういうことなんだね……」
セロ「1万2万って貰うんだから、その分を魔晶石にがんがん注ぎ込んで、がんがん魔法撃てってことか……」
世の中カネだということを学んだ一行でありました。


今回、高迫GMはダンジョン内の地図をイラストで用意してありました。それをその都度、鯖にアップし、そのURLを参照しつつプレイする形に。
ただ、ところどころ、セロが思い出し判定に失敗します。なので、その部分は地図から消され、GMがその作業をしている間、何故一度迷ってるのに覚えてないんだと責められるセロ。でも、過去にとらわれない主義なので、特に気にしていないセロ。
スノウ「覚えてないのは、イヤなことがあったから?」
セロ「遺跡の中では特にイヤなことはないよ。出た直後に奥さんと別れたケド」
スノウ「奥さんとなんで別れたのー?」
セロ「遺跡で迷うな!ってオコラレタ。そこへ、おまえが俺についてこないからじゃんとか言い返して、奥さんもレンジャーだし、迷うような奴についていけないとか言って、でももともと結婚する時には『俺についてこい』的なことを……」
GM「はーい、地図の用意できましたよー」
GMが地図を作っている間に、どんどん勝手な設定が出来てイマス。


ところで、今回、一度も回復魔法使わなかったデスネ。4人中3人が回復魔法を持っていたというのに。
だから、結果的にダメージはあまり受けていないような?
もちろんレベルが高いだけに一度食らうとそのダメージはでかいんですが、冒険者側にもそれに対抗する手段があったので(ホーリー・ブレッシング&バーチャルタフネス)。
なのに何だろう、あの追いつめられた感は……。
とりあえず、無事に終わってなにより。
おつかれさまでしたー。