「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

語感。

昨日、来月号のミーティングがありまして、久々に出社。
仕事はほとんど無く(笑)、早々に退社。
そして今日は家から会社に電話をしてみると、どうやら仕事は無いラシイ。ので、そもそも出社せず。
ひどいな。また今月も後半に固まるのかしら……。


とまぁ、私の仕事ぶりはこんな感じなんですが。


最近、労働関係の言葉をよく聞きます。ニュースやネットで。
派遣切り、ワーキングプアワークシェアリング等々。
不況だとか経済・金融界では未曾有の危機だとか、逆に、いやそんなものは不況じゃないとか、派遣切りされた人たちにもある程度自己責任はあるだろうとか。
色々と耳にしますが……なんかもう、これ全部ひっくるめて、「貧困」って言っちゃえばいいんじゃないですかね。
ワーキングプアなんて、英語にして語感を曖昧にしてるけど、「貧困」でしょう。
メンタルクリニックと精神科だって同じなんですよ。
ニュースとかでももっと、「貧困」って言い切っちゃえばいいのに。
まさしく貧しくて困窮してるんだから。


いえね。先日、TVのローカルニュースで見たんですけど。
本州で派遣で働いていた女性がいまして。その人はもう2年以上もそこで派遣社員として6ヶ月ごとに契約更新をし続けていた人で。
で、去年の10月にまた春まで6ヶ月の契約更新をしたそうです。
が、その2週間後に「明日から来なくていいから」って言われて、社員寮もすぐに出ていってくれと言われたそうです。
一応、1ヶ月分の違約金はもらったそうですが、年末を控えていた事もあり、次の仕事がなかなか見つからず、実家のある北海道に引き上げてきたとかナントカ。
まぁ、典型的な派遣切りですね。違約金もらっただけまだマシみたいな。


あとね。少し前にどこぞの大臣が、年越し派遣村を見て、本当に働く気が云々という発言をして、そのことに関して謝罪したということもありましたよね。
で、それに関するネット上での呟きを幾つか覗いてみたんですけども。
別に大臣謝らなくていいんじゃねえの?という意見も幾つかありました。
そういう主旨の発言の中には、「うちの会社だっていつも社員募集してるけど新入社員なんて来ない。どこでもいいから働く気がある奴なら、応募してくるだろうし、いつまでも派遣なんてやってないでちゃんと社員になってるだろう。だから大臣が派遣村を見てそういう気持ちになるのもわかる」というものも。


まぁ私も、大臣の発言は、謝罪するという種類のものじゃないとは思います。
うっかり失業した後、そのまま望んでホームレスになった人たちも少しは混ざってるんだと思うから。
謝罪を暗に要求するマスコミは、民衆の味方をしたつもりになってるのかもしれないけれど、なんとなくお門違いな感を拭えないですね。


とはいえ。派遣に対して、「働く気があるなら社員で」とのたまった人は知ってるんですかね。
「いつも募集している」会社に応募してみると、書類選考で落とされることを。
書類選考で「今回はご縁がなかったということで……」と、履歴書の返送もなされずに電話1本で門前払いされて、翌週、同じ求人雑誌を買ってみると、また募集されていることを。
運良くそこに潜り込めたとしても最初は契約社員から。最低賃金すれすれの時給+交通費で、「がんばれば正社員になれるヨ★」ってずーっと言われ続けることを。


それにワーキングプアのこともあります。働いているのに貧乏、つまり「貧困」のことです。
日給数千円の職場で働いて、そこから制服代として2000〜3000円引かれて、交通費は自腹で、社員食堂も利用できなくて、もちろん健康保険や厚生年金がついてくるわけもなくて。
そうなると、手元に残るオカネはほんのちょっぴり。
今まで耳にした一番ヒドイ例だと、現金収入と言えるものは1日1500〜2000円程度だというもの。
2000円で考えてみても、今は週休2日にされちゃってるのと、祝日があれば出勤はないので、1ヶ月あたりの稼働日は20日前後。1ヶ月4万円の収入です。
ここから家賃や食費、光熱費を賄うと……毎月、「1ヶ月1万円生活」ですかね。
そういう人が正社員になろうと思うと、少ない現金の中からまず、履歴書とそれに貼る写真代を捻出(写真けっこう高いヨ)。運良くそこに雇われたとして(まぁ時給計算だとしても)、お給料貰えるのいつですか。1ヶ月先ですよね。お給料貰えるまでどうやって過ごしますか。
だから結局そういう人たちは、すぐに給料を払ってもらえる日雇いにすがるしかないんです。


そういう人たちの実情はまさに「貧困」だし、「うちだって募集してるけど新入社員来ない」って書いてた人も、「俺だって正直キツイ」的なことは書いていたし、なんかもう、貧者が貧者を「この貧乏人が」と罵る図みたいな。
精神的にも貧しいネ。
だから、「貧困」って言い切っちゃったほうが、もっとピンチ感出るんじゃね?とか思ったわけです。


小児科医不足だとか産科医不足だとか、少子化だとか。
その辺の原因も全部「貧困」のせいじゃね?
だって、子供を産んでも育てるオカネがないから子供産まないとか、そもそも家庭を持つオカネがないから結婚しないとか。そういう理由も増えてるじゃない。
なのに、少し前に少子化対策のニュース特集でおかしな論理のものを見ましたよ。


曰く、保育園が今足りてないと。夜まで子供を預かれる認可保育園を増やせば子供を預けて働けるお母さんが増えるから、少子化対策になるはずだ、と。
その論理はこうです。女性が子供を産んでも安心して働ける環境が整っていれば、子供を産む気になるだろう、1人目の子供がいるお母さんも子供を預けて働いて、経済的に余裕が出来れば2人目を産む気になるだろう。だから保育園を増やせば働ける人口が増えるから、経済的に余裕の出る家庭が増える。そうなれば「オカネが無くて子供産めない」人が少なくなる。
わからなくはありません。
でもじゃあ、どうして保育園が増えないのかという問題になると、今現在ある保育園も、人手不足で子供を遅くまで預かれないし、今ある保育園がそういう状況だから、新規に設立される保育園もない、……だそうです。
……ぇーと。預けられないから働けない、働けないから人手不足、人手不足だから預けられない。という論理展開?
「人を雇えない」側の責任はいずこへ。


1人12,000円もらったら、そのへんが何か解決されるのかなぁ。
でもどうして、子供とお年寄りが金額多いのかしら。
一番払ってる年代が一番損してるじゃん。
むしろ20〜50代を優遇しないから太郎君は文句言われるんじゃないかしら。
消費活動の可能性を云々するんなら、20〜50代が一番消費するじゃん。
まぁこれはただ単に、今年も甥っ子たちにお年玉をやったのに、私は兄貴から何をもらうわけでもなく、あげくに給付金までもが、税金を払ってる私よりDSにかじりついて挨拶すらしない甥っ子のほうが高額だというのがムカついたんですケド。
あと、嫁が今年も働かず、唯一手伝った料理で「煮物に使うので、鶏肉を一口大に」と指示したら、2cm四方くらいになってしまって、「誰がいつチキンライスを作るって言ったよ?」と胸倉掴み上げたい衝動に駆られたんですが、この衝動は給付金額とは特に関係ないですね。嫁と私は金額同じだし。