「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

リアルで言った。

本日、23時過ぎ、仕事の依頼主と電話で会話をした後、受話器を置いてこう叫びました。
「……あのクソアマが……っ!!」
ちなみに昨日は、同じ人からのFAXを受け取り、こう叫んでいます。
「馬鹿か、この女!」
自分の口が悪いのは先から承知ですが、今回ばかりは、自分の語彙の少なさに失望しました。
もっと、痛烈な罵詈雑言が口を衝けばいいのにと思いました。


ちょっとまぁ、聞いてクダサイよ。
アタクシのオシゴトは、営業さんが打ち合わせで聞き取ってきた内容を書面で受け取り、それを原稿におこして、先方と直接FAXやメールなどでやりとりをして、先方にOKをもらうというものです。
そして、ここにひとつ、ちょっと癖のある依頼先が。
ただ、今月は原稿の本数が少なかったこともあり、その依頼先担当者に癖があることを知りつつ、自らとった仕事なので、あまり文句も言えないんですけども。
その担当者は、数ヶ月前の校了日の夜中に「もうアタシ、電話に出たくありません」と言い放ったことでレジェンドを作り上げた人です。


早め早めに進めていれば、まぁそんな羽目には陥るまいと、目先の原稿数に惑わされ、自らとった仕事。
その原稿を最初に先方に送付したのは年末。
年始までにお返事をー、と添えて送ったところ、年始は先方担当者が休暇。
……と、ここで本当なら先方は代理担当者をたてるべきだったんですが、そのまま強行。
一応、先方担当者はやる気を見せてくれて、休暇中にもかかわらずメールで返信をくれました。
その内容が、雑誌1P分、まるまる総取り替え。
隅々まで行き届く取り替えの嵐と、意味のわからない指定。
「他ホテルの客室との違いを明確に。この客室をどんな人に何故勧めたいのかを表現して」
と指示が入っているんですが、「他社との違い」も「どんな人に勧めたいか」「何故勧めたいか」は一向に書かれていません。
彼女が書いている指示は、本来、逆です。我々がそれを聞いて、彼女がそれに答えるんです。
が、彼女が私にそう聞いてます。
馬鹿か。この女。


それらの修正指示を即日直して送ったところ、「休暇中だから」と2日間返事無し。
昨日、ようやく返事がきたと思ったら、また総取り替え。
写真もキャプションも本文もプラン内容も全て。
しかもプラン料金が、お得ですお得ですを言いたい気持ちばかりが先走ったらしく、1室あたりの料金を1名あたりに割り返してみると矛盾点だらけ。
この女、割り算ワカラナイ。
写真の変更が多かったため、「口頭では間違いが生じますので、FAXを」と言ったら、「でも、すぐ終わりますから。説明したほうが早いですよね」と説明強行。
もちろん、説明はすぐには終わらず、「右の下が……いや、左かな? それの上が……」とまるきり要領を得ない状況に、たまりかねて状況を整理しようとすると、こちらが話しているにも関わらず自分の説明をかぶせてきて、それがまた全然関係ない説明だったり。
そして、昨日送ったものに関しては、「明日が最終〆切ですので、できれば今日中にある程度目処を……」と言ったにも関わらず、「明日の午前中に確認してご返信いたしますので!」という返事。
絶対だな、絶対だな?と電話で念押しして、昨日は早めに帰宅。


そして今日、彼女の言を信じて早めに出勤。が、返信は無し。
午前中一杯待って、13時に電話をしてみたところ、「10分か15分でFAX送ります」とのこと。
信じて待つも、そのFAXが届いたのは17時半。それも2度の催促の後。
もちろんそれにも、ふんだんに変更が盛り込まれていて、「今日が〆切」とか「くれぐれもよろしく」とか「なるべくお早めに」とか、色々超スルーされていた模様。
普段はあまり使わない「至急」「大至急」「もう時間も迫っておりますので、ご確認次第すぐにご返信ください」を連発し、電話では「では今回の修正で最終ですね? もう本当に困りますよ?」を連発するも、ことごとく無視。
そして何枚も何枚も送られてくる修正FAX。
こちらから電話をすれば、「申し訳ありません、わかってるんです、わかってるんですよ!」とか「すぐにやります!」とか「5分で送ります。ほんと、すぐです!」と彼女は口走ってるのに、送られてくるのは早くて30分後。


あげくの果てに、電話をしてきてはこう言います。
「先ほど送っていただいた原稿なんですが、中段右の写真が直ってないです」
「……はい? 修正指示いただいてないんですが」
「いえ、送りました」
「いえ、頂いておりません」
「ですから、先ほどお電話した時に、私、気付いた箇所がある、って言いましたよね?」
「はい。で、その後、『気付いた箇所を書き込んでFAX送りますね』と仰って、その後いただいたFAX通りに修正いたしましたが」
「ええ、そこで写真直さないとって気付いたんです。……あ、送ったFAXに私、そのこと書いてませんでしたね。でも直してください」
「……書いてませんよね?」
「はい。書いてません。書き忘れました。でも、気付いてたんです」
知るか。


また、彼女から送られてくるFAXはことごとく小さく、字が潰れています。なのに、用紙の設定がまずいらしく、文字が一部プリントされていません。文字は充分すぎるほど小さく、余白もあるのに端が「きれてる」状態です。
なので、電話でこう言いました。
「次回から、原稿を拡大して、拡大したものに書き込んで送ってくださると有り難いです」
「拡大しましたよ」
「いえ、用紙の設定かFAXの設定だと思うんですが、明らかに小さくなって潰れてしまってるんですよ」
「拡大しました」
「……雑誌自体がA4なのに、A4原稿で余白がたっぷり出来てるんですよ。見た感じ、90%くらいになってるようなんですが」
「松川さんのおっしゃる『拡大』ってなんですか?」
『拡大』に他の意味は無い。


そんなこんなで、本日は夜中までかかりました。久しぶりに。
今日はその1件だけのために出社したようなもんなのに。
まぁでも、進行係の人たちがずいぶんと私に気を使ってくれて、「すみませんすみません……」と、自分たちはちっとも悪くないのに謝ってくれたし、ジュース買ってくれたし。
悪いことばかりじゃない。


にしても、社会的常識が欠落している人は、接客業をやっちゃいけないと思う。