「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

なにかがおかしい。

昨日校了したばっかりなのに、今日またミーティングだよ!
なんでだっ!?


(答え:全国版が始まるから)


ところでその全国版で、「ご指名」が入りました。
名指しのオシゴトっ!
でも!
とくに指名料は無い。
……ちぇ。(←即物的)


閑話休題


風邪をひきました。
先週、職場で私の真向かいに座っている関西出身男性ライターが風邪をひいていたのですが、その症状とまるきり同じ症状が土曜から出ています。
喉の痛みと咳だけが出る風邪。
「風邪ひいたよ! しかもなんか同じやつ! 絶対、出どころはそっちだよね!」
と責めると、
「あ。ひいた? や、だいじょぶ! これ、熱とか出ないから!(爽)」
私のすぐ隣に座っているイジラレーも
「うっわー……コノヒト全然罪悪感ないよ……」
と思わず呟くほどの無邪気っぷり。
こっちはのど飴あげたりして気遣ってあげたのに……と恨み言を言うと、風邪の出どころサンは「じゃ、コレ!」とのど飴をくれました。


とはいえその日は校了日。
いつまでもそんなネタで遊んでいられないのデス。
そして校了日といえば電話確認と電話による原稿の催促なんですが、喋ってると喉の奥でナニカが引っかかったようになって咳が出そうになる、その咳をこらえると声が弱々しくなる、それでも喋らなくちゃいけなくてまた喉の奥で……と悪循環。
「……松川さん、辛そうですね」
隣のイジラレーは、私に日々サンドバッグ扱いされているのに優しい。
というよりも、彼には学習機能がついていない(ヒドイ言いぐさ)。※注1
「うっさいな、そうだよ、辛いよ! 誰のせいだよ!(超八つ当たり)」
「僕じゃないですよ!? あっち、あっちですよ! Tさんですよ!」
「(きっ!)」
感染源(T氏)に向き直る私。
「あ。俺? いや、そうなんだよね、それ辛いんだよね。でも俺はもう治ったけどね!!」
「反省の色がない!」
「俺が感染したくて感染したんじゃねえよ! 俺の隣のSさん平気でしょ? Sさんは毎日紅茶飲んでるから、ほら、紅茶の殺菌効果?みたいな?」
「……そうか、私がコーヒー党だからいけないのか」
「そうだよ!」
「肯定するなぁっ!!(げほげほっ)」
「だいたいさぁー、俺、感染しちゃ迷惑かなーと思ってマスクしてたでしょ? ほら、マスク+メガネだと変態っぽくなるからちゃんとコンタクトに換えてまで!」
「そのマスクを、喋りにくいからって言ってほいほい外してたし、そもそもマスクし始めるのが遅いんだよ! 『マスク、息苦しいわぁー』って顎にずーっと引っかけてたじゃん」
「そりゃだって苦しいもん」


そんな心洗われるような清々しい会話に、思わずイジラレーがそっと呟きます。
「……Tさんは、松川さんに当たり厳しいですよね。でも、それをまたいちいち松川さんが返すし、そもそも松川さんからTさんに突っ込むこともあるし……なんだかなぁ、この2人は。2人とも結局風邪ひいてんだから、おとなしくしてればいいのに(正論)」
「「うっさいよ!」」
思わずハモる私とT氏。
そう、私とT氏はS同士なので、互いにツッコミあうんですが、普段は私とT氏が揃ってイジラレーをいじっているのデス。
「まぁ、Kさん(=イジラレー)はサンドバッグだからね。Kさんは、そりゃ受け止めるだけで終わるけどね」
とT氏が言い、
「そうだよね。私たちはそういうわけにいかないから、ついつい互いに言い返すけどね。いいよね、Kさんは。イジラレて嬉しいんだもんね」
と私も重ね、
「ちょ、え、2人の風邪の話してたのに、僕に飛び火ですかっ!?」
そうやってイジラレーが喜び。


でも、その数時間後、お夜食の(おじちゃんがおにぎりを売りにくる)時間になると、
「……松川さん。風邪治すのには栄養ですよね。おにぎり買ってあげましょうか」
とヤサシイところを見せるT氏。彼なりに責任を感じていたらしい。
「イラナイ。さっきサンドイッチ食べた。蒸しパンも食べた。お腹いっぱいだし。……それに、私もうすぐOK出そうだからそんなに遅くまで残らないしぃー」
「……っ! 帰ればいいジャナイ! もう、とっととOKもらって、とっとと校正OKももらって帰ればいいジャナイ! どうせ俺は明日出勤決まってるよ!」
「明日はどうせミーティングあるからみんな来るよ」
「俺は原稿確認残ってるから、朝イチで来なきゃいけないんだよ!」
「知らないよ、ソンナノ」
彼の反省を無にするアタクシ。
……でもちゃんと、「ありがとう」って後で言ったヨ?(笑)


まぁ、そんなこんなで、つまりは風邪をひいているんデス。


※注1
ちなみに。
イジラレー・K氏の学習能力に関しては、これは本人も認めています。
彼は自宅暮らしなので、ほぼ毎日、ご母堂手作りのおにぎりをランチに持参しているのですが、我々の仕事は決まった休憩時間は存在しません。なので、彼はそれを中途半端な時間に食べることが多いのです。
その時間が、大抵は16時前後。
ただ、15〜17時というのは危険な時間帯です。作業が一段落して、脳が糖分を欲しがる時間帯なのです。
彼はどちらかというと甘党らしく、甘い物が欲しい……と呟きながらコンビニへ出かけ、菓子パンなどを買ってくるのデス。
しかもなんかその菓子パンが「アップルカスタードーナッツ」だったり(「松川さん、これスゴクないですか!? アップルカスタードとドーナツが一緒になって、ドを1つ省略してるんですよ!? これは傑作のネーミングですよ!」「……本当にスゴイと思ってる?」)、「旭山動物園レッサーパンダパン」だったり(「松川さん、見てくださいよ! これ可愛くないですか!? レッサーパンダの顔みたいに色分けされてるんですよ!」「……味、ナニカ違うの?」)、どうにもネタに走る傾向があるんですが。
ともかく甘いパンを買ってきます。
そしてそれを「うーん、インパクトだけで味はたいしたことないなぁ」などと言って食べ終えた後、こう言うのデス。
「……はっ! しまったぁ〜〜……。おにぎりあったんだった。おにぎり食べてから甘い物にしたほうがデザート感覚で楽しめたのに……。甘い物の後におにぎりってイヤだなぁ……」
「ねぇ、それさー。昨日も言ってなかった?」
「そうです。昨日も一昨日もずっと同じ失敗してるんです」
その翌日。
またしてもネタ菓子パンを買ってきて、私に報告したK氏。
報告に、適度に突っ込んだ後、私は自分のパソコンモニタに向き直り、マウスをかちかちと…………ん? ふと、気付きました。
「ねぇ、Kさん。おにぎりあるんじゃないの?」
その声に振り向いたK氏は、既にパンに齧り付いていました。
パンをくわえたまま、愕然とした表情でしばし私を見つめます。
「(もぐもぐ……ごくん)……あぁ〜っ……! んもぅ! 松川さん! なんで早く言ってくれないんですか!」
「だから、ちゃんと食べ終える前に言ったじゃない」
「ダメですよ! 僕には学習能力がないんですから、隣で松川さんが覚えていてくれないと! そして僕が食べる前にちゃんと警告してくれないと!!」
それは責任転嫁です。


とまぁ、そんなわけで、彼の学習能力に関しては本人が認めているところなのデス。


当然、責任転嫁発言をした後は、周囲に散々イジラレました。