「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

備忘録その2。

6月発売号のお仕事が始まりましたが、今回のスケジュールもセンスよしとは言えません。
なんだろうなぁ。土日を挟んでるってことは、むしろその土日に会社開けるからがんばれよ★ってつもりかなぁ。


我々のお仕事の流れというのは、まず営業さんが受注し、先方を取材して、その内容をシートに書き込んで制作に提出するのが始まりです。
そうやって制作・進行側で受理したものを我々ライターが作成し始めることになっています。
ライターの原稿は作成後、校正さんによる原稿チェックを受けた後に初めて先方へと送られます。
そこで先方のOKが出れば手元で再びチェックをして、また校正さんに提出し、最終校正を見てもらいます。
……と書くと簡単ですが、そして実際、簡単に終わる原稿もありますが、先方のOKというのはなかなかとれないようになっています。なぜなら、世の中とはそういうものだからです。
1日や2日で先方のOKをとるのは結構、至難の業です。


なので、我々は少しでも早く営業さんからのシートが欲しいのですが、放っておくと営業さんはシートを後回しにします。営業してまわって、合間に取材して、時々社内で「ぎゃははは! マジウケルゥー!」とか騒いで、それだけで手一杯のようです。
だからといって、そのままシートが捨て置かれたのではいつまで経っても雑誌は出来上がらないので、営業さんにも〆切があります。シート提出の〆切です。
まず一次〆が最終校了日の2週間くらい前に設定され、大物(1/2Pと1P)の〆切が最終校了日の一週間ほど前、そしてその2日後くらい、つまり最終校了日の4〜5日前に最終〆切があります。


最終〆切というのは、「この日までに出せば受理してあげるよ。原稿作成間に合うよ」という〆切です。
間に合うというよりも、「間に合わせる」という形になることもしばしばですが、まぁ普通に考えて、自分が受注した分が全て最終〆切まで引っ張ってしまっては、少なくともそれだけの本数を、たった4日で「作成→チェック→先方に送付→確認→校正→校了」しなければいけなくなるじゃないですか。
けれど人間というものは、「この日までに出せばぎりぎり間に合うよ」と言われれば、その日まで引っ張ってしまうものなのです。
かくして営業さんは、一次〆切の存在は軽視して、5割以上を最終〆切に持ってきてしまうのです。
もちろん、一次〆切から最終〆切の間も随時シートは受理していますが、毎月……とくに最近は、一次〆切またはその直後に提出されるシートはあまり多くありません。
「普通に考えて、これじゃ大変だよな」ということに気付かない営業さんが多いようです。


……たださー。そうだとしたら、一次〆切ってなんだろう。
「一次〆切に出してくれれば嬉しい★」っていうだけのものなんだろうか。
だとしたらそれは、人の善意に頼ったシステムだ。
ライターや進行課の人々の負担を考慮して、一次〆切に間に合わせてくれる、そんな営業さんの善意を期待した、名目だけの〆切じゃないか。
もちろん人間関係というものは互いの善意で成り立つ部分も多いけれど、組織内のシステムに、構成員の善意に頼る部分を持ちこんでしまっては、そのシステムはクソだ。
善意というものは、無くても非難されないのが基本だから。
一次〆切が、「それに間に合わなかった時のペナルティ」を含まないものであるなら、設定することに何の意味もないんじゃなかろうか。


システムというのは、全ての要因において最悪の事態が重なったとしてもフォローできるものが、システムとして優秀なんだと思うのですよ。
というか、そうでなければシステムと呼べない。
今の会社のそのシステムは、全ての営業社員が一次〆切にシートの1割しか出さなかったとしてもフォローできるものなんだろうか。
もしもそれが、本当に「なるべくこの日に」であって、それに遅れてもなんらペナルティのないものであるなら、全てのシートが最終〆切に持ちこまれても、システム上は文句を言えないことになる。そうなった時にフォローできるものなんだろうか。
それとも、そういう事態になって本当に雑誌発売日が遅れた場合、営業さんたちを責めてもいいのだろうか。彼らはルールを犯しているわけではなく、ただちょっと善意が足りなかっただけなのに、責められることを甘受するのだろうか。


うーん。私が知らないだけで、一次〆切にもペナルティがあるのだと信じたい。
そうじゃなければ、それはシステムではなく、ただの無法地帯じゃないか。
人の善意で成り立っている、か弱い作業網でしかないじゃないか。


……というようなことを、次の面談で言ってみようかしら。
今月中に、契約更新の面談があるはずだから。
社員でもなく、契約社員ですらなく、ただの外注という立場だけど言っていいのかしら(笑)。


とかなんとか言いながら、少し前に書いた「備忘録」については、実は言っちゃったのよね。
あれを書いた数日後に、何故か進行マネージャーが私に相談を持ちかけてきて(マネージャーは割と人の話を聞く人で、相談したがりなので珍しいことではない)、ついでに最近何かありますか?と聞かれたので、備忘録の内容をストレートにぶつけてみますた。
結果、私の提案はかなり前向きに検討してくれるっぽい雰囲気でした。
それに気をよくして、今回の内容も口にしてみようと思いまつ。
考えてることって、文章でアウトプットしておけば、口にしやすいしね。