「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

蛍光イエローのアレ。

さて、目の件ですが。
先週の月曜日と今日とで検査を終えました。
確定診断は、黄斑変性症。


眼球の裏っかわには、網膜という膜があります。色や光を受け取る膜です。
網膜の中心部には、黄斑という箇所があります。
視野の中心(=能動的にものを見る場所)にあたる、網膜の中心窩を含む、「見る細胞」の密集した箇所が黄斑です。
その部分の細胞が、一部変性しているんだそうで。
簡単に言うと、たとえば皮膚に出来るシミのようなもの。それが網膜細胞に出来ているらしいデス。


黄斑変性症という病気自体は、本来は加齢性のものが多く、50代60代になると、患者率が高くなっていくものらしいですが、何事にも若年性というものはあり、ひとより多少早く症状が出る人もいるとか。それもまたシミと同じ。
私の場合、様々な偶然が重なって、非常に発見が早かったので、ごく小さいうちに自分で見つけてしまいました。見つけてしまうと気になって目が疲れたり、ということはありますが、日常生活には何の不自由もありません。
片方の目で見えない部分は、もともともう片方が補うものですしね。
というか、他の人は、だからこそ発見が遅れるらしいですが。


さて、私のこの黄斑変性部ですが、体感的には明らかに視野に異常があるんですが、この小さな黒い点は、客観的に見るとあまりに小さく、あまりに中心部に寄っているため、普通の視野検査では検出されません。
中心部を精査するものでも、微妙に検査域から外れるため、視野検査だけでは検出されないのデス。
視野検査では、「ここを見つめたままで、その他の場所に現れる光の点が見えたら、手元のスイッチ押してネ」と言われるのですが、そもそも「ここを見つめて」といわれる小さなライト、そのライトをシーリングしているプラスチックの部品の位置に、視野の異常があるのですから。システム上、そこには光点が表れるはずがないのデス。でも見えないのはそこなんデス。


先週、その視野検査を終え、「『かすかに』しか異常が検出されないねぇ。これだけだと」とお医者さんを少々困らせました。
が、近所の病院で「見あたらない」と言われ続けた異常を、今診療をしてくれているそのお医者さんは、最初に肉眼で確認しています。
なので、今日、それを確定するために造影剤をいれての眼底撮影と、最新の網膜断層撮影とかいうのをやってきました。
網膜断層撮影って、網膜の厚さとか、網膜に触らないで(←当たり前)測るんだよっ!? すげくね!?
技術ってスゴイ。
で、その結果、網膜の厚さには異常が無く(黄斑変性症が進むと網膜の厚みにムラが出来て、一部だけ盛り上がったりするらしい)、ただ、黄斑部に一部脱色したように見える小さな点があって、それが視野の異常になっているのだろうとのこと。


うーん、すっきり。


さて、病名がわかってすっきりしたところではありますが、実はこの病気、確たる治療法というものは今はありません。
レーザーを使ったものや、直接メスをいれたりする手術、または投薬・点眼という治療はあるにはあるのですが、それ自体、実はギャンブル的なニュアンスがあるのだそうで。
治療にもリスクが伴うわけです。視力が下がったり、眩しさに異常に弱くなったりとか。
今現在、オソロシイほど近眼の私ですが、レンズで矯正すれば1.2くらいは出ます(普段は1.0弱くらいに矯正した眼鏡使用)。
病的に視力が落ちると、矯正してもそんなに数字が出なくなるらしいのです。
だから、もしもこの先、矯正しても0.5くらいしか出なくなるとか、視野の異常がもっと大きく広がって不自由になるようであれば、幾つかの治療をすることを考えてもいいけれど、今の段階ではむしろ治療しないほうがいい、と。
つまり、この病気をもっと悪化した状態で患ったなら、どんなに治療がうまくいっても今の私ほどには視力が出ないということに。
眼球周辺の研究は割と進んでいると聞いたことがあるけれど、人間の力って限界があるのね。


で、この病気は、意外と珍しいものではないようです。
もちろん、加齢性のもののほうが圧倒的に多く、高齢になると潜在的な患者数は増えるようですが、それが若いうちからというのもさほど珍しくはないみたい。
ということで、このブログを見ているみなさんは当然パソコンを使っているのだろうから、職場のパソコンと家のパソコンを見比べてみるといいデス(笑)。
私がそれで発見したのですが、職場でモニタを見つめていて、一瞬、液晶モニタにちらつきがあるように見えることがあるんです。
で、そのちらつきの部分を探そうと思って視点を移動させても見つからない。
ああきっと目が疲れてるんだなと思って、作業は続行するんですが、家に帰っても同じようなことが起こるのですよ。モニタが違うのに似たようなちらつきが見えるということは、問題はモニタではなく自分の受容体です。
まばたきを繰り返してみると、目の焦点を合わせるのに一瞬のタイムラグを感じます。
そこで、片目ずつ瞑ってまばたきをしてみると、片方の目の中心近くに、光ってるんだか光ってないんだか、そういう暗い光の点が見えることがあります。
それが視野の異常です。
みんなもやってみてね★
でも、見つけたからといって、特に治療法はないよっ★


個人差によって、進行が早い人は治療の必要があるようですが、もともとは進行の遅い病気らしいです。生活の邪魔になるほど視野が異常をきたすのには何年も何十年もかかるとか。
定期的に視力検査はしてね、と病院を放り出されてきました。
もともと通っていた病院(わからんちんがいる近所の中規模総合病院)に、お手紙書いておきますから、と。


それにしても、眼底撮影用の蛍光造影剤をいれた後は、尿の色がスゴイ。
あとやっぱりあれは悪心がする。