「それでも今日は好い日だ」

猫と裁縫と日常の雑記。

猫さらい。


猫さらいが出ました。


……いや、友人なんですけどね(笑)。
うちの猫のもともとの拾い主が、GWに札幌へと帰省してきたのです。
その帰省予定を知らせるメールの中で、
「そっちも帰省するんじゃないの? 帰省するんなら、猫預かってもいいよ。っていうか、是非預からせて!」
と言ってきたのです。


が、GWには帰省する習慣はありません。
なので、ありがたいけど今回は大丈夫よー、とお返事したところ、ひどく残念がっていたのです。
……預かりたかったのか。


彼女の帰省予定を聞くと、5月の頭から中旬まで。
集まろうか、と言ってた日は私のお仕事が校了を迎えてからということになっていたのですが、その帰省予定だと、彼女が「預かれる日」というのが、ちょうど私の仕事がクソ忙しい時にあたっています。
校了に向けての最後の追い込みのため、その数日間はいつも甘えてくる猫を存分に構ってあげることが出来ません。
それに、聞くと、彼女は東京で飼っている猫2匹と一緒に帰省するらしいのです。つまり、うちの猫が拾われたばかりの頃、3〜4ヶ月を共に過ごした兄弟猫たちと会えるのです。
ふむ。ならば……。


というわけで、私は帰省しないけれど、「預かって」もらうことに。
クロちゃんの宿泊研修です。
完全室内飼いなので、普段は自分以外の生き物は私だけという状況だし、たまに客がくるとしても、他の猫とふれあえる機会はありません。
クロちゃんは、自分以外の猫を(今は)知らないのです。
彼女の実家にも確か猫が2匹くらい(←間違っていた)いるはずだし、最初の数ヶ月を一緒に過ごしたおにーちゃん2匹もいるし、他の猫を知ることで、猫のマナー(?)というものを教えてもらえるかもしれない……。とくに、囓る時の力加減とかを教えてもらえるかもしれない……。


友人たちと集まる日は来週ですが、1週間早く、今日その友人がキャリーケースを持って訪れました。
「こんにちは。押しかけキャットシッターです」
いえ、むしろ猫さらいです。
っていうか、私が忙しい時にちょうど預かってくれるならこちらも有り難い。
残りの休日も、縫い物とか出来るし(猫がいる時は猫を閉じこめてからやっていた)。


「連れてきた猫2匹は馴染んだんだっけ?」
と聞いてみると、
「うん、大変よー。うちには女番長がいるから。クロちゃんが喧嘩しないといいけど。でも喧嘩っぱやいのはその雌だけだから大丈夫かな」
「……何匹いるんだっけ?」
「6匹」
「6匹!? って、実家にいる猫だけで6匹?」
「うん。だから2匹連れ帰って8匹。クロちゃんさらっていって9匹」
9匹……。9匹の毛玉……っ!(←?)


「餌は個別じゃないから食いっぱぐれないといいけど」
と友人は笑っていましたが、多分2日目くらいまでは食いっぱぐれるでしょう(断言)。
あまり食事に執着のない猫だし、うちは1匹しかいないから競争相手いないし……。
でも、喧嘩はすると思う(また断言)。


どうしよう……教えてもらいたいのは、猫マナーと囓る力加減であって、より強くなって帰ってきてほしいわけじゃないんだけど……。むしろ喧嘩テクニックとかは教わらないで欲しいんだけど……。


飼い主の心を知ってか知らずか、「いってくるぜ。強くなって帰ってくるから待ってな」とばかりに、クロちゃんは自らキャリーケースにおさまってお泊まりに出かけていきました。


そして、猫さらいが帰ってからしばらくして、届いたメール。


「今、クロちゃんはシャーフーうなってます」


…………えーと。
……がんばれ。